
MIRAI Consulting SG Pte. Ltd.
Managing Director
金井 健一
かない けんいち
「広い世界」にゴールを設定し、シンガポールからASEANビジネスをサポート
1974年7月9日生まれ(52歳) 横浜市出身 シンガポール在住
一橋大学 商学部 卒業

01
キャリアサマリー
中央クーパース・アンド・ライブランド・コンサルティング 入社
監査法人太田昭和センチュリー(現:新日本監査法人)入所
中央青山PwCコンサルティング(現:みらいコンサルティング㈱)入社
Fair Consulting (Thailand) Co., Ltd. 出向 (バンコク駐在)
MIRAI Consulting SG Pte. Ltd. 出向 (シンガポール駐在)
PricewaterhouseCoopers Consulting入社
卒業後、中央クーパース・アンド・ライブランド・コンサルティングに入社し、すぐにPricewaterhouse社との合併でPricewaterhouseCoopers Consulting(PwC)になりました。当時は、ちょうど山一證券が廃業し、北海道拓殖銀行が破綻した時であり、大企業であっても今後はどうなるかわからない、と感じていました。また一方でプロフェッショナルとして企業を支援していくコンサルティング会社は、当時は就職先として人気がありました。
PwCでの仕事は、ある意味今でも最も強く印象に残っています。また今の支えにもなっています。とにかく色々な人がいて面白かった。各サービスの専門家、各業界の精通者といった、全く話がかみ合わないような人たち同士が一緒にいて、とっても刺激的でした。そんな中、同期の新人仲間とも、将来こうなりたい、ああなりたいと、散々語っていましたね。当時の仲間たちは今はみんな色々なところで色々なことをやっています。いま会って話しても本当に面白いです。パワーをもらいますね。
新日本監査法人への転職
私の中でも、会計士としてはやはり一度は監査法人、というものがあり、新日本監査法人の国際部に転職しました。そこでは、「みんな頭いいなあ」と感じました。「しっかりしてるなあ」と。これだけの人たちが、監査という一つのことに注力すると、それはすごい組織になるのだと思います。特に業務の手続きや調書がシステム化し、誰でもできるようになっていること。あのシステムがあればたぶん大学生でも監査はできると思います。もちろん現場での作業部分のみですが。まさに全世界でチェーン展開できるシステムだと思います。ただ一つちょっと引っかかったのは、監査では時間が決まっている。監査報告書の提出期限があるわけです。何か問題があっても、少なくとも当時のスタッフレベルの仕事では、時間が解決してしまうというものがかなりあると感じました。
中央青山PwCコンサルティング(現みらいコンサルティング)への転職
いつの間にかコンサル業界に戻りたいという気持ちが強くなっていました。そこで現在のみらいコンサルティングへ転職しました。やはり色々なプロフェッショナルメンバーがいることが大きな魅力だと思っています。メンバーの組み合わせ、さらにお客様の特徴を掛け合わせると、無数の仕事が存在するわけです。敷かれたレールがなく、無限の可能性があるため、悩みも人一倍となります。ただ、諦めなければ失敗なんてないんだな、と感じて仕事ができています。今後は、もっと情報量が増え、もっと多様化が進んでいく中では、つねに自分で適否を即時に判断していくことが必要だと思います。昨日と今日とで判断が変わることも多々ある。それぞれの見方によっては意見が異なる。コンサルティング会社はホント面白い人材の坩堝だと感じます。
02
監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ
業務監査で業務の流れと数値の流れを学べたことは大きい
既述のように監査法人のシステムはすごいと思いました。監査手続きや調書の作り方、意見の出し方までマニュアルがあって。もう一つとっても勉強になったのは、期中監査としてお客様の業務の流れを確認する業務監査、今で言ところの内部統制業務です。企業の業務を、物の流れと数値(会計伝票)の流れで追っていく。これにより数値が企業を表すという意味が分かりました。何か業務がおかしくなると、それが関連する数値になって表れる。これは予備校の勉強では決して学べない、まさに生きた会計でした。今でも私の業務の基礎となっていると思います。

03
今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス
シンガポールからASEANビジネスをサポートしていきたい
現在は、ASEAN担当としてシンガポールからASEAN全域における企業のサポートをしています。海外にいると、特にビジネスでは本当に国境がなくなっていることを感じます。グローバル化ではなく、シームレス化ですね。こっちから出て行かなくても向こうから流れ込んできます。シンガポールという国も、まさにASEANのヒト・モノ・カネ・情報が流れこんでくるところだと思います。競合他社は日系だけじゃないんですよね。いろんなところでいろんなものが生まれ、いろんなものが消えている。これに気がつかないと危ない。逆にすごいチャンスもあるわけです。日系・現地企業、政府、金融機関、研究機関とネットワークを広げていき、お客様と一緒になってASEANビジネスのお手伝いができればと考えています。
04
あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性
社交性。そこからお客様との深い関係作り
私の強みは、社交性ですね。ともかく誰かと一緒にいるのが好き。逆になるべく一人でいたくない。
仕事ではお客様との関係性を築くことは非常に大事だと思います。それにはやはり直接色々とお話をすること。信頼を得ることはもちろん大事ですが、お客様の本当の悩みって奥底にあると思うんですよね。かつ色々なものが絡み合っていて、その対処方法もたくさんある中で。それを引き出して理解するというのは、やはりコミュニケーションだと思います。特に会計や税務といった分野では、お客様自身はご専門ではないので、ただモヤモヤっとした不安だけがあって、一体何が悩みなのかも自分自身ではっきりと認識されていないというケースが多いと思います。そこで、こちらからまずお客様の潜在的な悩みを引き出して見せてあげる。これがこうなったらいいですよね、と。これはお客様に興味を持って、何度も話をして、そういった中から出てくるものだと思います。

05
仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間
ゴールは広い世界に設定
以前会計士の会合の際に、大学の大先輩に、「ここにいる多くの会計士は、ゴールを独立開業と思っているのだろうけど、会計は折角世界に通じるツールなのだから、広く海外を、いろんな業界をみるのもいいんじゃないの」って言われたとことですね。感動しました。。ホントに会計はすごいツールなんだなと思いました。そこから、広い世界にゴールを設定してみようと思いました。
ただ、各国から人が集まっているASEANでは、小さいころから世界を意識している人がたくさんいます。最初から国境は考えず「広い海外で働く」ことを意識しています。そのために会計士を勉強した、という方にも多く会います。数字を使って、様々な人と議論を交わす、共通ツールがあるからこそ、一緒に議論ができる。相手の意見に納得もできる。完全に納得できた場合には、やはり「感動した」と思いますね。
06
公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか
「No.1でなくてはならない」、から「チームでNo.1に」へ
悩んだことと言えば、会計士はよく企業にとっての医者に例えられることがあると思うのですが、そうするとNo.2はいらない、No.1でなければならないと思ったことですね。思い病気であるほど、No.1の医者に診てもらいたい。高い料金を払ってでも、長時間待ってでも。すべてNo.1に集まるというのがレストランとの違いだと思います。
ただNo.1というのは自分ひとりでなる必要はない、ということが分かりました。チームで作ればいい。その方がずっと有益なNo.1が作れる。またNo.1というのもお客様それぞれが感じることであって、絶対的なものはない、ビジネスに唯一の答えはないですからね。コミュニケーションによってお客様が感じるNo.1を考えることも大事だと思います。その点では、現在本当に色々なメンバーと一緒に仕事ができて楽しいですね。
07
人生の目的と公認会計士という資格
会計士という資格は、人との出会いの可能性をUpさせてくれる
人生の目標は、というと、たくさんの人とたくさんの出会いを得ることです。いろいろな方とお会いすると、本当に刺激を受けますし、感動しますね。会計士という資格が、出会いの可能性をUpしてくれることは間違いないと思います。やはり信用でしょうか、安心感でしょうか。これは本当に会計士で良かったなと思うことです。普通はあまり話す機会を得ることができない人とも、会計士だから、ということで紹介してもらえることはありますよね。
一方で、いつまでも「会計士の・・・」と紹介されてしまうこともあります。私という人物より、会計士ということで認識されているのですね。特に会計士以外の方からは。ですので、やはり自分の特徴というが大事だと思います。海外でも何でも良いと思いますが、会計士という資格に+αで自分らしい味付けができればとても魅力が高まると感じます。

08
これから成し遂げたい事、将来の夢
海外に対するハードルをなくすこと。タイ人は全く外国人に対する抵抗感なし
私が当面やるべきことは、海外に対するハードルをなくすことです、心理的なハードルでしょうか。海外でもできることはいっぱいあると感じるんですよね。お客様の悩みは、日本も海外も一緒ですし、解決方法も一緒だと思います。それなら、いま自分がやっていることが海外でできない可能性があるとして、だとするとその障害(除外要素)は何であるのか、言葉なのか制度なのか。その障害を取り除けばいいだけだと思います。通訳を頼んだり現地の専門家と一緒にやったりと。できないということはならないと思うんですよね。
タイにいた時のエピソードですが、私がバンコク駐在して間もないころ、ちょうどランチの時間にオフィスにいたのは私と新人スタッフの2人だけということがあったんです。そしたらその新人スタッフの方から、「金井さん、ランチ行きますか?」と声を掛けてきてくれました。日本であれば、新人が(一応)社長の私に、またそのスタッフは英語もほとんどできなかったのに、特に外国人のボスを気軽にランチに誘えますかね?それをためらいもなく、すっと声を掛けてきました。うれしかったですね。と同時に、やっぱり外国人に対して全く抵抗もないんだな、と感じました。バンコクは外国人が多いですからね。タイ人は日本人に比べ本当に外国人に対するストレスは感じないんだな、と思いました。

09
キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス
海外では、日本の会計士というだけで信用してもらえる
チャレンジに失敗はないと思うので、ともあれやってみることですね。成功につながるまでがんばれるかどうかですよね。その辺は会計士は上手だと思いますね。会計士試験で慣れていますから。最終的に受かるまでネバるだけです。
ただ、会計士の資格はとっても恵まれていると感じます。海外ではこれがあれば自己紹介がいらないですからね。“日本の会計士”、というだけで信頼が得られる。自分の出身とか経歴とかを細かく説明しなくて良い。これは本当に大きなメリットだと思います。会計士は海外で活かせる資格として、是非活用して欲しいと思っています。


