会計士の履歴書
磯田 将太

グロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社

プリンシパル

磯田 将太

いそだ しょうた

「知的好奇心×行動力」で未来を切り拓く

1995年3月6日生まれ(31歳) 宮城県出身 東京都在住

早稲田大学政治経済学部国際政治経済学科 2015年合格

磯田 将太

01

キャリアサマリー

2013

大学入学、会計士を目指し勉強を始める

2015

論文式試験合格、CPA早稲田校でチューター

2016

KPMG Philippineでインターン

2017

あずさ監査法人入所

2020

グロービス・キャピタル・パートナーズ(GCP)入社

高校が附属校だったこともあり、夏に野球部を引退した後、大学の学部選びの延長で将来のことを考える時間が長くあり、その時に公認会計士を志しました。

自分がそれまで習い事や受験などやりたいことを自由にやらせてもらっていたので、同じように将来の自分の家族に自由な選択ができる環境を作りたい、大企業のサラリーマンだった父親より稼ぎたいという想いから、士業を考え始めたというのが最初のきっかけです。

同時期に、将来やりたいことを見つけるために色々なビジネスドキュメンタリーを見ていて、たまたま見たカンブリア宮殿に母校早大学院の先輩であるリブセンスの村上太一さん(東証一部最年少上場社長)が取り上げられていて起業家に憧れを持ちました。そこから、当時IT起業家として話題だったDeNAの南場さんやサイバーエージェントの藤田さんの本やブログを読んで、並外れたメンタリティ・バイタリティを感じるエピソードの数々に、自分は起業家タイプではなさそう思っていた最中、公認会計士の予備校の説明会で「起業家の右腕(CFO)に会計士が多い」と知り、これなら努力で目指せる、数字に苦手意識がないので向いてるかもしれない、と目指すことを決めました。

試験合格後、将来のベンチャーCFOという目標を仮置きした上で、ファーストキャリアも監査法人以外も含めてフラットに検討しようと考え、会計士の先輩伝手で現役CFOに複数人お会いできキャリアの話を伺いました。様々なお話の中で最大公約数として「会計と財務をプロフェッショナルファームで経験した上でベンチャーに行くといい」と自分なりに理解し、会計のプロフェッショナルファームとして監査法人で力がつきそうな法人・部署・チームを選んで入所しました。

監査法人で3年ほど過ごした頃、当初の予定通り財務のプロフェッショナルファームとして投資銀行を最初に考えました。ただ業務内容に強い関心が持ち切れず(当時は未熟でM&Aの面白さが理解しきれず)、遠回りをせずにベンチャーに行って財務を現場で学ぼうと考え、上場直後やレイターステージのベンチャー企業を複数社検討しました。とても面白い会社・チームに出会ったのですが比較的リスクの低い安定した選択肢に見えてしまい、「せっかく20代前半で会計士も持っているのだからもっと人が選ばない選択をしたい」と考え、次に創業初期の会社と複数社お会いしました。サービスリリース前や法人登記前など本当にゼロイチのステージで野心のある人たちと出会いわくわくして強く関心を持ったものの、どの起業家と一緒にどのドメインで働きたいか選びきれず困っていたところ、スタートアップ業界に長くいる会計士の先輩から「ベンチャーキャピタリストになれば複数の起業家と同時に仕事ができる」と助言をもらいました。

それからVCについて色々調べて現役のベンチャーキャピタリストの方々に会っていく中でとてもやりがいのある仕事だと感じ、何社かベンチャーキャピタルを受け、メンバーのフィット感を感じたGCPに運よく拾ってもらいました。

上記の通り、典型的な逆算型のキャリアの考え方をしている人間ですが、ベンチャーキャピタルは当初全く想像しておらず、ただ今すごくこの仕事にハマっているので自分でも驚いています。

02

監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ

監査法人では国際部に所属し、海外売上高比率が過半を占めるような日系の大企業の連結監査を中心に、外資系日本法人や上場準備会社まで、また業種も製造・情報通信・小売・エンターテインメント・エネルギーなど、様々な規模や業種業態の会社の監査を担当しました。

監査はクライアントワークでありつつも法定業務であり会社とフェアな関係で行われるため、(適切かはわかりませんがわかりやすい表現として)「様々な会社に土足で踏み込める」のが利点だと教わりました。せっかく監査をしているからにはたくさんの会社を見てみて、会社の見方・判断軸を身につけたいと思い、希望して多様な会社を担当させてもらいました。

どの現場でも一人の専門家として扱われ、自分より二回り近く上の部長クラスの方々から質問を受けたり議論をしたりする中で、ストレッチをしながら会計知識から対人スキルまで学ばせてもらったように思います。

先述の通り数年で辞める前提だったものの思いの外仕事が充実していて、将来的にパートナーまで残ったとすると、日本を代表する大企業の経営陣と直接的な接点を持ち仕事ができること及び会計・ビジネス人材の輩出企業としての社会的な役割が大きい監査法人の経営に関われることを魅力的に感じ始めていました。
海外赴任もある程度順番が見えていたのでそこまで残るか悩みましたが、同時にとある監査現場で「この人には絶対に敵わない」という会計が大好きな上司とご一緒でき、好きこそものの上手なれで私は会計や監査自体にハマっていたわけではなかったので、自分が夢中になれるものを見つけようと思い、次のキャリアを考え始めました。

因みに出身予備校の国見先生がよく学生向けに「キャリアは掛け算」「希少性がある掛け算3つぐらい作ることを意識してほしい」とアドバイスをされていて、その点はセカンドキャリア選びで強く意識してました。
1つ目の「会計/公認会計士」は汎用的なスキルであるだけでなく、労働市場を広く見ると稀有な強みを持っていると自覚して、2つ目を「ベンチャーファイナンス/VC」とするとこの掛け算だけで日本で数人~数十人の単位になるという感覚があり、ポジショニングとして面白いという狙いも持っていました。

磯田 将太さん

03

今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス

アーリーステージのベンチャーキャピタルで投資担当をしています。
教科書的な業務内容の説明ですが、以下の通りです。

①ソーシング:投資候補先を探す。SNSで自分から起業家にDMすることや、信頼する起業家やVCからの紹介を受けることが多い。
②投資検討・実行:いわゆるビジネスDDをして投資仮説を作り、投資委員会を説得する。その後条件交渉や契約書作成を経て着金を目指す。
③経営支援:(社外取締役に就くなどして)投資先の1経営メンバーとして経営判断に関与する。採用や営業活動その他会社がその時々に必要とする人の紹介をする、など。
④Exit支援:IPOの場合はエクイティストーリー作りや証券会社折衝、M&Aの場合は買い手探しや交渉など。

ざっくり、①②に5割、③④に3,4割、その他ファンドレイズや採用などの組織活動に1,2割というような時間配分です。
色々な仕事で使われる表現な気もしますが、ご多分に漏れず「総合格闘技」と自称しており、1つの投資先につき”入口から出口まで” 1人のベンチャーキャピタリストで完結するのが特徴です。(GCPでは育成目的でパートナーとジュニアがタッグを組み2人で1つの投資先を担当するケースが多いです)

因みに公認会計士とVCの仕事の相性もよく聞かれますが、比較的良いと思っています。
特に経営支援においては1人の取締役/経営陣として投資先の企業価値向上に貢献することが役目ですが、会計/財務/税務/法務のベースとなる知識を一度時間を掛けて体系的に学んでいることは大きなアドバンテージになっていると感じます。

ベンチャーキャピタリストのキャリアパスについてはまだ確立されきってないですが、そのまま所属VCでパートナーになる、自分でファンドを立ち上げる、スタートアップに参画する(CFOなど)、起業する、あたりが観測する限りメインです。
私は、何の仕事の実績もない頃に見込んで採用してもらい機会を与え続けてくれている今のファンドに恩が深く、カルチャーのフィット感もあるので(結果が必要ですが)残れる限り長く残り、リターンで貢献したいという想いを持って日々取り組んでます。そして何より、既に投資した会社が複数あり、彼らの成功を最後まで近くで見たいという気持ちも強く持っています。

04

あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

強みというよりただの性格・特徴ですが、知的好奇心と人への関心が強く、比較的多様な人と人間関係を築くことができるタイプです。

知的好奇心の強さはVC(に限らないかもしれませんが)の仕事の大前提です。例えば、不動産業界や保険業界の投資先と戦略の議論をした直後に、初対面の起業家とマンガ・アニメや観光の話をするなど、日々触れる分野が多岐に渡ります。もちろんAIやブロックチェーンなど新しい技術・トピックを取り扱うことも多いです。自分の関心分野や専門分野が定まってくると一定絞られますが、それでも日々新しい知識との出会いが多く、その度調べたいことや考えたいことがたくさん出てきて刺激を受けます。

人への関心は投資検討や経営支援の文脈で重宝します。持たざる者であるスタートアップの一番の資産は人です。どんな起業家やどんな経営チーム、メンバーが集まっているかでその後の成長が大きく変わります。私は投資検討の中で基本的に経営陣とはそれぞれ1on1の時間をいただき、メンバーも数名お話しさせてもらいますが、人に関心が強いゆえにこの時間を通じて会社を構成する個を知り、会社を立体的に理解していくプロセスが好きです。経営支援においても、マーケティングや営業など各分野のエキスパートと日頃から繋がりを作っていることで自分の専門外の領域についても間接的に支援ができるので、ネットワーク・人脈の広さや深さが重要ですが、ここも厭わないのは人が好きだからだと思います。

上記と少し被りますが、多様な人と人間関係を築けることは転勤族だった幼少期から定期的に、ある種強制的に全く新しいコミュニティに溶け込むことを求められていたことで身に着けた特性な気がしています。実はこれがVCとしての動き方にも活きてると今になって感じています。

現職の上司でもあり日本ベンチャーキャピタル協会元会長の仮屋薗さんが作ったVCの行動規範「ベンチャーキャピタリスト12訓」の第1訓にも以下のようにあり、自分が人材のハブになることが第一歩であり、いい人と繋がりいい人を繋げることで付加価値を生んでいく類の仕事であり、自分の性格が活きる部分だと考えています。

優秀な人材のいる場所、時間、きっかけを探せ。
そこに何度でも通って、一人一人と、仕事ではなく、しっかりと友人になれ。
やがて自分自身が、人材の集まる場となる。

磯田 将太さん

05

仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

投資を通じで会社の組織が成長していく様はいつも心が動きます。

スタートアップ投資の場合は資金使途の多くが人材採用なので当たり前ではあるのですが、例えば10人しかいなかった会社が50人100人と増えていき、普段は経営陣としかコミュニケーションをしないので久々に全社会に参加するとメンバーの方々に「誰だろう?」という目をされて段々と外様感を感じていくことが、寂しいようでとても嬉しい瞬間だったりします。
自分が投資をする際に信じた未来に向けて着実に成長し、共感した多くの人の想いを乗せてさらに加速していく様子が好きなのだと思います。

デレク・シヴァーズの「社会運動の起こし方」というTEDトークがあります。1人のバカをリーダに変え社会運動に発展させるのは最初のフォロワーの存在だ、ということを示す3分間の動画で、私も好きな動画の1つです。
起業家や経営陣数名しかいないフェーズの会社にも投資を実行しますが、VCはある種最初の外部からのフォロワー、お墨付きを与える役割だったりもします。幸いファンドの過去の投資実績から、「あのVCが投資しているのであればこの会社は伸びるのでは?」というシグナリング効果が一定あるので、よりお金が集まりやすくなったり、いい人が紹介してもらいやすくなったりします。
もちろんその分1つ1つの投資の責任は重く、社内の投資委員会を通すハードルも高いのですが、反対に投資をした時の会社成長の加速はやはりVCの醍醐味の1つだなと思います。

ちなみに、私はまだVCとしての経験値も浅く歴も短いのでこれからですが、一緒に挑戦してきた起業家や経営陣が時の経過と共にスタートアップエコシステムの中でのキーパーソンになっていき、将来的に自分の仲間たちで実現できることが増え仕事の幅が広がっていくという絵を想像することが、個人的には強いモチベーションになっています。

これも同じく「ベンチャーキャピタリスト12訓」の第12訓に示されていて、何度も読み返しています。

時を経て、一旦の成功を為し得た時、かつての夢見る若き起業家は、先進の経営者に、新卒だった若者は頼もしいマネージャーとなっていることに、あなたは気付き、そして共に喜びを分かちあうだろう。
その永かった道程に、あなたは真の報酬を見出だす。

06

公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

既にVCの方が期間が長くなっているので題目を「公認会計士」よりは「VC」と捉えて、また具体的なエピソードではなく恐縮ですが、今の仕事は日々悩みや反省の連続です。

投資テーマだけでなく日々の時間の使い方も完全に自由で正解が存在しない仕事だからこそ、雲を掴むような感覚で自分なりにテーマ探索や習慣作りに取り組んでいたり、投資判断や経営判断も情報が不十分だったり市場変化が読み切れなかったり、不確実性が常にある中で意思決定をするので悩みます。
また、スタートアップはもちろん全社が成功するわけではなく、縮小や撤退の意思決定が必要な時も往々にしてやって来るので、起業家や経営陣に対して伝えにくいことを伝えなくてはいけない時、どんな場でどんな話の組み立ての中でどんなニュアンスで伝えるべきか、いつもケースバイケースで悩みます。
反省も、もっとこういう風にコミュニケーションを取れば良かった、この意思決定・経営判断は遡ったら同じことをしないな、など、悩みと同様に人や判断に対してのことが多いです。

会社経営に関わる仕事だからこそかつ起業家や経営陣は人生を賭けて会社のミッションに挑んでいるからこそ、皆とてつもないエネルギー量で仕事していて、それゆえに悩むことも反省することも多いのだろうと理解しています。

ただそれも全て学びで、シリコンバレーの著名なアクセラレーターY Combinatorが言うように「スタートアップの平均的な結果は死」と認識した上で、もちろんそれぞれの起業や投資で成功のために全力を尽くすのですが、長い時間軸で日本社会に意味のある大きな成功を1つでも多く共に作れたらいいな、たとえ今の挑戦がうまくいかなくても次に繋がるようにもがけるだけもがこう、と思うようにしてます。

07

人生の目的と公認会計士という資格

人生の目的はまだ具体的なものは定まってないですが、中学時代に自死と抜き合った経験から、せっかく生きていくからには社会に生きていた証・爪痕を残したいという想いを根本に持っています。

高校時代に起業家に憧れたのもそういう背景で、仕事を通じて社会変革に挑んでいる姿が眩しく映ったのだと思います。
まだ具体的な使命には出会えていないという感覚ですが、どこかで出会うような気もしており、またもしかすると今の仕事の延長線上に目指していた形があるのかもと思うようになってきています。
さらに先ですが将来的には教育にも関心があり、既に一部関与もしていますが例えば大学の教授や高校の野球部の監督みたいな役割を通じて、最後は「人を残す」ということができたら幸せだろうなと思っています。

公認会計士の資格はそのためのエントリーチケットとセーフティネットです。
何か本気でやりたいことに出会った時、それを実現するための知識と経験、ネットワークは公認会計士の資格を通じて得られるものだと感じています。会計はビジネスの基礎であり、さらに経営学や会社法などを体系的に学んできたことは今の仕事においても血肉になっています。
監査法人で様々な会社の内部を知ることができたことも貴重な経験でした。公認会計士としての知識・経験を評価してもらったからこそVCとして働くことができていると思います。
また、予備校の先輩後輩に業界を問わず活躍してる人が多くいつも刺激を受けると同時に、スタートアップの業界でも公認会計士が起業家やCFO・独立会計士・VCとして多く活躍しています。多少年代は違えど、同じ試験を乗り越えた仲間意識からの助け合いの文化があり、日々情報交換ができる心強い仲間がどこにでもいるのは有資格者の利点だなと感じます。

投資の世界の基本ですがリスクなくしてリターンはないので、何か大きな挑戦をするときはリスクが伴うものです。公認会計士を持っていることで極論食ってはいける、すなわち人生におけるダウンサイドのリスクが一定ヘッジされていると捉えています。
資格の存在のお陰様で、この先の人生の意思決定で守りに入らないようにしよう、やりたいことに集中しようという考えが持てていると感じています。

磯田 将太さん

08

これから成し遂げたい事、将来の夢

日本経済の構造的課題に対して活路を見出したいです。
やたら漠然としてますが、大学でマクロ経済を専攻していたこともあり元々経済への関心は強く、また生まれ育った日本に爪痕を残したいと考えているのもあり、色んな要素が混ざっている何となくの「方向感」です。まだ自分の中でも「夢」や「目標」などと言えるほどには落とし込み切れていない状態ですが、これから深ぼっていきたいテーマについて共有します。

世界に先駆けた人口減少社会の中で、再度経済大国を目指すのではなく、多少規模は小さくはなれど、30年後50年後、自分の子や孫の世代になっても日本が誇れる国であり続けてほしい、そのための経済構造とは、みたいなことが気になっています。

そのために必要な仕込みとして今持っている仮説は、日本のソフトパワーのエンパワメントです。
ソフトパワーは本来外交用語で、軍事力や経済力で他国を無理やり従わせる「ハードパワー」の対照として、文化や政治的価値観などの魅力で他国に与える影響を指します。平たく言うと国のイメージがいいと色々有利に働くよね、ということだと理解してます。(恐らくだいぶ平たくしすぎてるので詳しく知りたい方は調べられてください)

このソフトパワーの源泉となるのが文化であり、これが派生して経済文脈でコンテンツ(マンガ/アニメ/ゲーム…)や観光資源・食などの文化に関わる産業を指す用語として使われたりもしています。

ただ”ソフトパワー産業”はビジネスや経済と少し距離があり、勿論いい面もたくさんあるのですが、「より良いものを作ること」や「おもてなしの精神」の方が優先されやすい性質があると捉えています。
そうした産業において、ビジネスの力を使って、さらには金融の作用も加速装置として用いながら、産業をより強くしていくという方策がないかを考えています。

大きな仕掛けは時間が掛かるもので、例えば韓国は1997年のアジア通貨危機のタイミングからエンタメ産業を外貨獲得産業の柱にすると決めて人材育成から取り組んできました。昔は数年に一度日本でも韓ドラブームがあったぐらいのものが、今ようやく繋がり音楽・ドラマ共に世界をリードする存在になっています。
その中心にいた韓国コンテンツ振興会(KOCCA)は、エンタメ産業でGDPが1上がると韓国全体のGDPは5上がる(例えば、K-POPが好きで韓国に遊びに行きファッションアイテムも取り入れて韓国料理を食べる、という消費行動が起こる)と波及効果を説明し、旗を振ってきていました。

このような大きな動きは政策が伴うものなので専門外ですが、一人の民間人でできることの限界を認識しつつ、同時にビジネスが持つ力の大きさを信じて、仕事を通じて出会う人たちも仲間にしながら糸口を探っていき、振り返った時に何かしら自分が貢献できたと思えることがあれば嬉しいと思っています。

磯田 将太さん

09

キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス:ベンチャーキャピタリストを目指すならまずは起業家に会ってみよう

「ベンチャーキャピタリストを目指すならまずは起業家に会ってみよう」はあくまで例示で、キャリアにおいても、やりたいことを見つけるために一次情報を取りに行くことを大事にしてほしい、更には一歩先の想像力を働かせられるとより良い、というメッセージです。

VCに限った話ではないかつ基本的なことで恐縮ですが、ここ数年で会計士試験の学生合格者割合が急激に高まり、オンラインで完結する様々な情報収集もインターネットやAIのお陰で容易になっている中で、一次情報の重要性が増していると感じています。
予備校でチューターも経験しているので多くの学生合格者を見てきましたが、「将来やりたいことがなく、つぶしが効きそう」だから会計士を目指したという人も多く、また監査法人で働き始めている人もまだやりたいことに出会ってないという人が大半ではないかと思います。

ただ日常にヒントは溢れていて、例えばXで気になってる業界や職種のビジネスパーソンをフォローして発信を追う、その中で将来自分がやりたいことやなりたい姿に近い人にDMを送って会ってみる、これをやるだけで大きく道が開けたりします。
かくいう私も先輩会計士にTwitterでDMして会わせてもらったり興味のある起業家の講演に参加したりする中で、わらしべ長者のごとく会える人が増えてきて、キャリアのイメージが深まった経験があります。

普段監査の仕事で会計基準や監査基準にあたり、往査で工場などの現場の方に話を聞いてるように、やはり生の声は重要です。そうした一次情報の点と点が繋がって、やりたいことが見つかったりするものです。
仕事では当たり前にやっていても、キャリアのこととなると自分で一次情報を取りに行くことをしていないという人も多いのではないでしょうか。

20代で公認会計士/公認会計士試験合格者、という、これだけわかりやすい専門性とポテンシャルを備えた人材は市場の中でも希少価値が高く、会いたいと言えば色んな人に会わせてもらえる立場だと思います。とにかく行動して、びびっと来るものを見つけてほしいです。

ちなみに例示とはいえ「ベンチャーキャピタリストに会う」ではなく「起業家に会う」としたのは、一歩先の想像力を働かせてほしいという想いからです。
恐らくしっかり情報収集する人であれば関心ある仕事をしてる人に会うところまではする人もいるかと思います。そこから一歩先に進み、その仕事に重要なステークホルダーにまで会ってみて、多面的に捉えることをおすすめします。
そのようなプロセスを経て、それぞれがフィット感を感じる仕事に出会えることを祈っています。