
株式会社エアークローゼット
プロダクトグループ兼サプライチェーンマネジメントグループ 執行役員
市塚 諒
いちづかりょう
遠くに仲間と行って、そこでしか見られない景色を見ることができたとき、心を動かされる
1990年3月13日生まれ(36歳) 東京都出身 東京都在住
慶應義塾大学経済学部 卒業 2011年合格

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キャリアサマリー
公認会計士二次試験合格
EYアドバイザリー株式会社 入社
KPMGコンサルティング株式会社 入社
デロイトトーマツコンサルティング合同会社 入社
株式会社エアークローゼット 入社
大学2年生のとき、漠然とした将来への不安から何か資格を取ろうと考え、周りの友人が勉強を始めていた公認会計士を目指すようになりました。
そのため、公認会計士の仕事に憧れてというよりは、どの会社でも必ず使っている「会計」というスキルそのものが将来役に立つだろう、というくらいでしか考えていませんでした。
大学4年生のときに運良く公認会計士試験に合格できた後、監査法人には行かずにコンサルファームに身を置きました。
有り難いことに、当時EYのコンサル部隊が採用枠として「公認会計士試験合格者枠」を用意してくれていたので、そこでチャレンジしてみようと、思い切ってキャリアを選んだ形です。
コンサル時代はEY、KPMG、DeloitteとBig4のうちの3社を渡り歩いています。最初こそ会計系のプロジェクトが多かったものの、5年間で事業戦略策定から業務改善(BPR)、経営管理体制構築、基幹システム刷新、海外進出支援などなど幅広いプロジェクトを経験させていただきました。
現在は株式会社エアークローゼットというファッションレンタルサービスを展開するスタートアップにジョインしています。
コンサルタントとして様々な企業様をご支援させていただく中で、経営者の方々に対して経営した経験のない自分の言葉がどこまで刺さるのか疑問に思うようになり、自分自身でサービスを創る経験や、事業を伸ばしていく経験を得たいと考えるようになったため、大きくキャリアチェンジする選択をしています。
02
監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ
私自身のキャリアのファーストステップは監査法人ではありませんでした。
しかしながら、新卒でお世話になったEYの当時のパートナーの方にご尽力いただき、同じ「公認会計士試験合格者枠」で採用されたメンバー一同、一時的に新日本監査法人へ出向する機会を頂きました。
そのため、短期間ではありますが繁忙期の監査を経験しています。
私自身はその後、やはりコンサルタントとしての仕事の方が楽しいなと思い、そこからしばらくコンサルタントとしてのキャリアを歩みましたが、同じ時期に出向したメンバーの一部はその後、監査法人に入社したりしていました。
どちらの仕事が良いとかいう話ではなく、その人の人生においてどのキャリアが良いのかは、当たり前ですが人それぞれ違います。
大事なのは自分が将来どうなりたいのか、それを目指す上で今何をやりたいのか、腹落ちする選択をすることなのだと思います。

03
今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス
現在は株式会社エアークローゼットというファッションレンタルサービスを展開する会社で執行役員をやらせてもらっています。
仕事としても幅広く任せてもらっており、プロダクト開発の全体マネジメントや、サービス全体のサプライチェーンの改革推進といったところを見ています。
もちろんいきなり今のポジションで入っているわけではなく、エアークローゼットに入社した当初は社長室という部門横断チームでコスト削減の施策を推進する役割から始まりました。
そこで一定の成果が上がってきたタイミングで社内でのデータサイエンスチームの立ち上げを任され、その立ち上げが落ち着いた後にサプライチェーンマネジメントを担うチームを率いることになり、さらにそこに加えてデザイナーやエンジニアを束ねるプロダクト開発のチームを率いることになりました。
様々な経験ができるのはスタートアップの良いところだと心から感じています。
年々担う役割は変わってきていますが、一貫しているのは事業を大きくする、もしくは組織を大きくするという命題に対して解を模索しているということ。
そのために必要なことは、最初はプロジェクトの推進力といった「個人として結果が出せる」という能力がメインでしたが、より大きい成果を上げるために段々と、マネジメントとして「チームとして結果が出せる」という能力が問われるようになってきています。
コンサルのときには自分自身が頑張れば何とかなることが多かったのですが、組織を任される立場になってからはそれだけでは全然ダメなのだと痛感するようになったので、今後はより経営層として組織を作っていく力をつけていきたいと思っています。
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あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性
私の強みは自分では2つあると思っています。
1つ目は自己確信。
2つ目は思考力。
1つ目の自己確信とは、自分は絶対できると心の底から思うことができるということ。
私自身、相当な自信家なのだと思います。自分に自信があるからこそ、リスクを取ることができ、新しい挑戦をすることができるのかなと。
公認会計士試験に合格してから自信が付くようになったと思っています。どれだけ高い壁でもちゃんとやり切れば結果を出せるという成功体験があったのが大きいです。
チームをリーディングする上で重要なのはAとBで判断が迷うところで、きちんと意思決定することだと思っています。その点、自分の判断に自信があるからこそ意思決定に迷いがなくなるので、組織を率いる上でも自分を信じる力は役に立っているのかなと感じます。
2つ目の思考力とは、どんなに複雑で一見答えがない事象に対しても、何度も自分自身に問い続けてゴールに向けた筋道を立てられるということ。多くの会計士の方ように専門知識があるわけではないですが、特にコンサル会社の経験を経てロジカルシンキングを始めとしたソフトスキルはかなり力が付いたなと思っています。
「この事業を続けるべきか」「売上が下がっているのはなぜか」といった問いに対して、先輩や上司の方から「お前はどうすれば良いと思うの?」「何でそう思うの?」と問われ続け、仮説を考え続ける癖づけをしてきました。
スタートアップでは決まったことを粛々と進めるというよりは、そのビジネスが成功するか分からない、正解がどこにもないところから道を選んでいくことが多いので、今の一番の課題は何なのかを考える力自体は大きな武器だと感じています。

05
仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間
私の場合は仲間と一緒に、困難な壁を乗り越えたときです。
スタートアップで、今まで世の中になかったビジネスモデルを作っていると、想像していなかった課題や壁にぶつかることが多いです。そんな中でも、一見不可能と思われる課題に立ち向かって、仲間と一緒に一つ一つ紐解き、目標を達成できたり、世の中でちょっとしたニュースになったりしたときの達成感が好きなのだと思います。
「早く行きたければ一人で行け、遠くに行きたければみんなと行け」
よく言われることですが、私自身は遠くに仲間と行って、そこでしか見られない景色を見ることができたときが心を動かされる瞬間だなと思います。
06
公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか
私自身は公認会計士としての仕事に従事したことはほとんどありません。
むしろ、長い期間勉強を続けて、やっと試験を合格したにも関わらず、その資格を全く使わない道を選んで良いのか、という点については正直悩みました。
しかし、改めて自分自身が何をやりたかったのか、どんな人間になりたいのかを振り返って考えた時に辿り着いた結論として「資格取得は手段にすぎない」ということです。
当たり前ですが、公認会計士の資格を持っていなくても成功している人、幸せになっている人はたくさんいます。
私もそもそも公認会計士の資格を取ろうと思ったのは将来の選択肢を増やしたいからでした。そのため、資格があるからとりあえず監査法人に行こう、資格を活かすためにこんな仕事をしようとなどと考えるのは違うと思い、あくまで増えた選択肢の中から自分がやりたいと思える仕事をしようと考え、今のキャリアを選択しています。
その上で公認会計士という資格は人生のセーフティネットくらいに考えています。チャレンジングなキャリアを選択するときに、失敗したとしても最悪飢え死にすることはない、と考えるようになってからは公認会計士という資格を取って意味があったと思えるようになりました。
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人生の目的と公認会計士という資格
私の人生の目的は「自分の周りから不幸になる人を無くすこと」です。
コンサルをやっているときも、今のスタートアップでも、自分が入ることで事業や組織が改善し、その結果成果に繋がって周りと一緒に喜べる瞬間が好きでした。
「市塚に相談してよかった」「市塚がいたから実現できた」と、より多くの人から言ってもらえるように、さまざまな業種業界の人たちを支援していきたい、幸せになってもらいたいと思っています。
そのために、今後もずっとチャレンジをし続けていこうと思っているので、先の設問でもあったように公認会計士という資格を人生のセーフティネットと捉えて、どんなに失敗しても最低限食べていけるという安心感があるのは大きいと思います。

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これから成し遂げたい事、将来の夢
まずは今の事業を大きくしたいです。
「雇用を生む」というのはすごいことだと思っていて、お客様の役に立ってお客様を幸せにするとビジネスが大きくなり、そこで雇用が生まれてそこで働く人も幸せになれる、というポジティブスパイラルができたら最高だと思っています。
なので、それが実現できるようビジネスを大きくすることはもちろん、その中で働く仲間たちのQOLを高くするためにはどうすれば良いかを考え続けたいです。
今の事業でそのポジティブスパイラルが成功できたら、今度はそれをどんどん横展開してより多くの人を巻き込めるようになりたいですね。

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キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス
キャリアを模索している方は、会計士の方に限らずですが、まずは失敗しても大した問題にはならないということを知るところから始めたらいいのではないかと思います。
キャリア選択に失敗したら人生終わり、みたいなことには絶対になりません。違うと思ったらまた次のチャレンジをすれば良いだけだと思っています。最初に選んだキャリアが天職だと思える人はほとんどいません。ちゃんと全力で向き合った結果、合わなかったら次のチャレンジをして良いと思います。
ただ1つ確実に言えることは、そのキャリアを自分が楽しめるかどうかは外から見ていても分からず、実際に入って全力で取り組んでみないと分からないということです。
実際に私も同じで、学生のときはコンサルタントという職業はキラキラしていて面白そうだなと思っていました。実際に働いてみると正直キラキラというより、泥だらけになって道なき道を進むという感じで、全然イメージと違っていました。それ自体は嫌いじゃ無いのですが、それならいっそ自分自身で責任を持って事業を大きくする立場になりたいと思い、スタートアップにキャリアチェンジしています。
『論語』で有名な中国の思想家の孔子も、「三十にして立つ、四十にして惑わず、五十にして天命を知る」という言葉を残しています。
孔子ほどの偉大な人物でも、30歳になってようやく自立、50歳でやっと自分のやりたいことを見つけられた、というくらいの時間軸で生きていたのだと考えると、全く焦る必要はないのだと思います。
なので、いきなり正解のキャリアを当てようとせず、悩むくらいならまずは飛び込んでみることをおすすめします。
会計士の資格、もしくは会計士を目指して勉強した経験があるのなら尚のこと、失敗を恐れず挑戦してみて欲しいなと思っています。
この記事が皆様の人生の一助になれば幸いです。


