会計士の履歴書
橋本 卓也

株式会社エスネットワークス

経営支援第1事業本部 副本部長兼IPO支援室長

橋本 卓也

はしもと たくや

将来CFOとして活躍する。そんな志をもった仲間と切磋琢磨し腕を磨き続ける

1980年2月5日生まれ(46歳) 埼玉県出身 埼玉県在住

慶應義塾大学 法学部法律学科 卒業 2001年合格

橋本 卓也

01

キャリアサマリー

2001

公認会計士2次試験合格

2002

新日本監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)入所 国内監査業務に従事

2006

有限会社オープンクローズ入社 管理部門構築・運用、バイヤーサポート業務に従事

2007

株式会社エスネットワークス入社 大手事業会社・バイアウトファンドのPMI支援やIPO支援等の常駐業務を中心に、MBO等の第三者委員会の委員も数多く実施 現在は経営支援第1事業本部副本部長兼IPO支援室長として業務に従事

02

監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ

監査法人で実施していたことは、監査、としかいいようがありません。自分にとって、お客様からお金を頂いて、監査をする、ということが肌に合いませんでした。そもそも会計士試験をパスしてから何をするべきかあまり考えていなかった、というところが正直なところで、何も考えずに周りと同じように監査法人に入ってしまった結果、そうなってしまったという次第です。

会計士試験をパスした後、自分へのご褒美ということで、元々やってみたかった服作りの勉強を専門学校で1年間行いつつ、その服関係で出会った会社である有限会社オープンクローズが補助金申請する時において、お手伝いで見よう見真似で貸借対照表、損益計算書等の決算書類を自分ひとりで作成、見事補助金を獲得し、感謝される、というのが原体験としてありました。それに対し、監査というのはお客様から感謝される、という観点では限定的ですし、お金をもらって指摘をする、というねじれ構造に納得がいきませんでした。

4年監査法人に勤め、そろそろ身の振り方を考えようとした際において、その補助金申請を過去お手伝いした有限会社オープンクローズの当時の社長から管理機能が無いので手伝って欲しい、とリクエストされました。そのため非常勤で新日本監査法人の業務を行いながら、有限会社オープンクローズにて1年間で管理機能の構築を行い、プロパーのメンバーへの引き継ぎまで行いました。
当時私は特段実務を何も知りませんでしたが、書籍やインターネット等の情報を駆使して、請求フロー、入金フロー、経費申請フロー、支払フロー及び月次決算フローを構築するとともに、申告書の作成までなんとか仕上げた次第です。

会社のメンバーには非常に感謝していただいて、自分としてもかなりの成功体験となりました。そちらに1年間勤めた後、そろそろ身をきちんと固めなくては、と思っていた時に出会ったのが株式会社エスネットワークスでした。「いろいろな会社に常駐し、仕組みを構築する」というのが、有限会社オープンクローズでやっていたことの延長線であり、自分には合っていると思い、入社した次第です。

橋本 卓也さん

03

今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス

現在は経営支援第1事業本部の副本部長とIPO支援室長をさせていただいております。弊本部は所謂バイアウトファンド様や大手事業会社が企業を買収した際のPMI(M&A成立後の統合プロセス)やIPO支援における常駐サービスにてCFO機能を提供しています。弊社は1999年創業ですが、創業当時から常駐サービスを提供させて頂いており、弊社の根幹をなすマインドのサービスをメインに実施させていただいています。

弊社は「経営者の支援と輩出」を企業理念として掲げており、弊本部は当該「経営者の輩出」について特に意識したメンバーが集まっており、将来的にCFOとなるという気持ちを持ちながら、CFO機能を提供するサービスに従事し、将来のために腕を磨き続けているという状況です。ですので、多くのメンバーが業務を通じてCFOになる、というキャリアパスを考えております。なお、単純に経営者の輩出、となるとメンバーが社外流出してしまいますので、弊社の投資を絡めてであるとか、違う形でも弊社とのつながりを残しつつCFOとして派遣できる仕組みも現在構築中です。

副本部長としては、本部長とともに弊本部の予算責任を負うとともに、採用や教育面、商材開発、営業等全体的な本部運営を行っております。特に採用には力を入れており、人材紹介会社とのコミュニケーションや対象人員のスコープ等日々PDCAを繰り返し実施しております。IPO支援室長としては、シードやアーリーの会社に対する資金調達のアドバイスやIPO準備企業に対する営業等を行っております。IPO案件は従前に比べて相談が倍増しており、現在のIPOマーケットの活況を感じております。

04

あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

あえて私の強みを申し上げるとすれば、飽きっぽいが故に新しいものが好き、というところでしょうか。弊社は今までタッチしていない種類の業務に関わることが多いです。今までタッチしていない業務を行うことをはじめれば、売上の増加、利益の増加に寄与しますので、これは弊社が順調に成長していることを表しています。

私も多くのはじめての業務を経験しており、私はそれを苦しみかつ楽しみながらできるところが強みかと考えています。そのような新しい業務でなくても、現在弊本部では数多くの案件が動いておりますが、同じ課題を解決する案件でも対象会社様の社風や株主様の意向、社長の性格、対象会社側のカウンターパートの能力・性格・性質によってガラッと動き方が変わり、全く同じで飽きが来る、ということはありません。
特に常駐というサービスですと、対象会社様それぞれの空気を感じることができるため、その違いを顕著に感じることが出来ます。その観点においては、非常によい会社と出会えたなと考えています。

このような私の強みは弊社の多くのメンバーも同じく持っている強みだと考えており、この強みが弊社の成長に寄与できていることは間違いないと考えています。

橋本 卓也さん

05

仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

私個人としては、バイアウトファンドの投資先に私が財務経理部長として常駐を行い、PMIから始まり、EXITまでサポートした案件においてでした。詳細は申し上げられないですが、関与期間が2年以上になりつつも、様々な困難がある中、会社の方やファンドの皆様と協力しながら、EXITという形を実現できた、ということは感慨もひとしおでした。

なお、本体におけるEXITだけでなく、当該対象会社における事業売却についても複数関わらせていただきまして、その一つ一つにもドラマがあり、それらのディールを完了させた上での本体のEXITというのは私としては非常によい経験をさせていただいたと思っております。そのような困難を社内外の方含めて一緒に乗り越えられたというのは一生の宝かと考えています。非常に大変な経験ではありましたが、そのような宝を今後もいくつも得て行きたいと考えています。

かたや、副本部長という立場ですと、やはり予算達成をすること、というのは心が動く瞬間です。我々は管理体制の整備等、様々な会社の「バック」オフィスをベースにサポートすることは多いですが、それを実行している部署に責任を持つ我々は所謂会社でいうところの「フロント」部署です。予算達成等、「フロント」の気持ちを当然体感しつつ、「フロント」の気持ちを踏まえて「バック」のサポートができるということはある意味部署運営している立場としては面白いことだと考えています。

06

公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

公認会計士という仕事、という観点ですと、この資格で特別にできるのは監査業務ぐらい、というイメージです。監査法人に居た頃は、監査をしているが故に「公認会計士という仕事」を意識していましたが、コンサル側に回ればそもそも公認会計士という資格が必須かと云われると必須ではありません。ですので、監査法人を辞めてからはあまり意識しなくなりました。
故に、公認会計士として仕事に関連して深く悩んだことは、コンサルに入ってからはないです。乗り越えるというか、「公認会計士」はあくまで自分に知識を与えてくれた機会だと捉えて、自分は自分であり、「公認会計士」であること、ないことはあまり関係ないという考えに至った次第です。

07

人生の目的と公認会計士という資格

人生の目的と公認会計士という資格は特段関係ない、と考えています。知識や一定程度の頭脳を持つ証明、としての公認会計士資格は意味があるかもしれませんが、資格は資格でしかなく、本人自身の資質や能力がどうか、を見られるのが監査法人以外のビジネスの世界だと理解しています。

私は数年前から弊社の名刺にある「公認会計士」という記載を外しました。これは、資格は関係なくビジネスの世界で生きていくという表明でもありました。もちろん、「公認会計士」という資格を有していたほうが形式的な信用力は上がるかもしれませんが、ほんの一瞬でしょうし、実質的には関係ないと考えています。

橋本 卓也さん

08

これから成し遂げたい事、将来の夢

先述の通り、CFOとして活躍することです。夢というより、現実的な目標として置いています。そして、私だけでなく、弊社メンバーが数多くの会社のCFOとして活躍している状況が来れば、弊社の仲間達ということでビジネス的にも非常に面白いことができるのでは、と考えています。そして弊社出身のCFOであれば安心、というブランドイメージまで構築できればそれが一定程度のゴールだと考えております。

弊本部においては誰かがCFO等で行く際は中にいるメンバーが本部運営をする、という約束の下、入れ替わりで各メンバーが外に出たり、戻ってきたりしています。私が5.で記載した案件で財務経理部長として行った際もその約束のもと、他のメンバーに運営を託しました。本部運営できるメンバーが増えれば、外に出られる機会も増えますので、採用・教育を通じて弊本部の拡大を図り、上記目標をできる限り早く達成することを目論んでいます。

橋本 卓也さん

09

キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス

採用活動において、会計士受験生の方とコミュニケーションすることがありますが、多くの皆さんが公認会計士試験をパスすることを目的としており、人生をどう生きていくか、という観点での目的を明確に持っていない印象です。
特に会計士試験に合格したらとりあえず監査法人に行く、という方が非常に多いです。「とりあえず」、というところにご自身の人生の方向性という検討についての不十分さが現れてしまっていると思います。単に資格を取って将来的な安定を求めているのかもしれません。せっかく公認会計士資格を取れるような皆さんであれば、ご自身の能力を最大化できる何かがある、ということを試験勉強中も常に意識して頂きたいです。人生はいつまであるか分かりません。自分は何をやりたいのか、常に考え続けていただきたいです。

キャリアを模索している会計士の方は会計士という資格によって自分を縛っているが故に、キャリアが見えていないのかもしれません。人生をどう過ごしたいのか、という基本に立ち返った上で、ご自分のキャリアを積み上げて頂ければと思います。
周りにこう動く人が多いから、とか会計士はこうしなければならないのではないか、とか先入観や周りに左右されず、自分自身の道を見つけて、ご活躍頂ければ幸いです。