会計士の履歴書
藤田 耕司

一般社団法人日本経営心理士協会 他

代表理事 等

藤田 耕司

ふじた こうじ

全国で"経営心理士"を育成。次世代を担う経営者と経営参謀を育てる。会計士に経営参謀のキャリアを示す

1978年6月25日生まれ(48歳) 徳島県出身 東京都在住

早稲田大学 商学部 卒業 2004年合格

藤田 耕司

01

キャリアサマリー

2004

有限責任監査法人トーマツ入所

2011

有限責任監査法人トーマツ退所

2012

FSG税理士事務所開業、静岡産業大学心理経営学部講師

2013

FSGマネジメント株式会社設立

2015

一般社団法人日本経営心理士協会設立

1978年、徳島県で生まれ、高校3年生までは野球一筋の学生生活を送る。高校3年時の偏差値が40で、そこから猛勉強するも大学受験に失敗し、浪人決定。勉強は脳を使うのだから、まずは脳の記憶の構造を理解しようと脳の研究を始め、その構造に基づいて受験勉強したところ、成績が急上昇し、偏差値は70を超え、早稲田大学に合格。この経験から脳科学・心理学といった人間の構造を知ることの重要性を痛感する。

1998年に早稲田大学に入学後、独学で脳科学・心理学の勉強を進め、大学3年時から公認会計士を目指し、大学受験の際にまとめた記憶の構造を基に公認会計士の受験勉強を進め、2004年に公認会計士試験に合格。

同年、有限責任監査法人トーマツに入所後、すぐに経営者交流会を立ち上げ、多くの経営者と交流を深める中で、毎週土日は経営者から経営の相談を受けるようになる。多くの経営相談を受ける中で、業種や規模は違っても経営者が悩むことには一定のパターンがあることに気付き、そのパターンを心理学に照らして分析。その内容に基づいて経営のアドバイスをすると次々に成果が出るようになり、成果が出た内容を経営心理学としてまとめていく。

2011年に有限責任監査法人トーマツを退所後、経営コンサルティングを事業として始め、更なる成功事例を積み重ねるとともに、経営心理学のコンテンツを体系化し、2012年から静岡産業大学で「経営心理学」の講義を受け持つ。

2015年には経営心理学を学ぶための<a href="https://keiei-shinri.or.jp/" target="_blank">一般社団法人日本経営心理士協会</a>を設立。経営心理士講座を開催し、講座修了者には「経営心理士」の資格を認定。以来、のべ受講者数は2023年現在8,000名を超え、日本全国のみならずアメリカ、中国、ロシア、シンガポールなどからも受講者が集まるようになる。また、多くの受講生が成果を出し、その成果の高さが認められ、経営心理士講座の内容は金融庁や日本銀行でも導入され、日経新聞やダイヤモンド、東洋経済、PRESIDENTなど複数のメディアでも取り上げられる。<a href="https://keiei-shinri.or.jp/" target="_blank">経営心理士講座の詳細</a>。

2016年には日本経済新聞出版社から「リーダーのための経営心理学」を出版し、Amazon2部門で1位を獲得。台湾、韓国からも出版のオファーがあり、同著の翻訳版が2カ国で出版される。2019年には日本能率協会マネジメントセンターより「経営参謀としての士業戦略」を出版。こちらもAmazon2部門で1位を獲得し、発売1ヶ月で増刷が決定する。

02

監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ

2004年~2011年まで監査業務に従事。ただ監査をするだけではもったいないと思い、マネジメント、マーケティング、営業、人事の面からも独自に心理学的な観点から成功・失敗の要因を考察する。監査業務の中で大手企業の経営・財務を見ることができ、休みの日は中小零細企業の経営者の経営相談にのる中で、経営が成功するか、失敗するかは従業員、お客様といった「人」の心をいかに掴むかにかかっていると痛感。

その経験を監査のインチャージ業務で活用した結果、監査に要する時間を大幅に削減することにも成功。また、3度にわたって監査法人のリクルート活動の統括を任され、法人説明会の企画・運営を担当。ここで採用の要点を心理学的に分析し、年間250名超の採用に成功。こういった経験を積み重ねることで経営コンサルティングの感覚を掴んでいく。

監査業務において複数社のインチャージを経験後、2011年9月末で有限責任監査法人トーマツを退所。
3年間は無収入でも食べていけるだけの貯金をし、3年間全力で頑張ってそれでも食べていけなければ、また監査をやればいいと割り切って独立の決意をする。キャリア選択のきっかけは多くの経営者の経営相談に乗っていたことと、経営者の人脈があったこと。

藤田 耕司さん

03

今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス

現在の仕事の内容は、経営コンサルティング、経営心理士講座の講師、顧問税務業務、執筆等。経営コンサルティングはIT、メーカー、運送業、旅館、食品加工業、アパレル業、美容業など多岐にわたる。そういったコンサルティングの中で成果が出た内容を心理学的に解説する経営心理士講座を東京と大阪で開催。受講生は経営者、公認会計士、税理士、行政書士、弁護士、社労士、各種法人営業職がメイン。多くの受講生が業績を伸ばす、顧問先にコンサルティングができるようになる、といった成果を出し、その口コミが広がり、受講生が急増する。

また、雑誌社や新聞社からの取材、ラジオ番組の出演といったメディア活動、書籍や連載の執筆も随時行う。特に、AI化、機械化が進むこれからの時代において、どのようなキャリアを歩むべきなのかについての研究には力を入れ、月刊誌「きんざいファイナンシャルプラン」にて『AI時代のキャリア戦略』を連載し、AI関連書籍の執筆も行っている。

04

あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

強みとしては、人間心理と時代の流れの両面について専門知識と経験を持ち、この2点を徹底的に考え抜く点にある。ビジネスは時代の流れに合わせて先に動き、勝ちパターンを見つけ、それを一気に横展開した者が勝つ。勝ちパターンを見つけるためには人間心理の理解が不可欠となる。そのため、その2点を考え抜くことでソリューションを提案するスタイルをとっている。これは経営コンサルティング、講師業、執筆業、顧問税務業務のいずれにも大きく関係している。

また、経営心理士講座を通じて、数百人の経営者・ビジネスマンの現場の生の声を分析し、その結果を心理的に分析することで、経営・ビジネスに特化した独自の心理学を体系化。多くの心理学のコンテンツが学術的なものであり、実践的ではないとされている中で、経営・ビジネスの現場を変えるための実践的な心理学を伝え、多くの受講生から業績が上がった、経営のアドバイスをしてクライアントの業績が上がったという成果のフィードバックを得ることで、効果の高いコンテンツが確立されている。

最近は、AI時代に向けてコンサルティング能力やマネジメント能力を高めたいという士業の受講生が急増しており、公認会計士協会、税理士会、司法書士会、行政書士会などからの講演依頼も増えている。

日本公認会計士協会東京会青年部主催のプレゼンテーションイベント“CPA TALKs”に登壇する藤田氏

05

仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

経営心理士講座の受講生からは、部下の意識と動きが変わった、業績が上がった、夫婦関係や親子関係が良くなった、といった報告を受ける時。涙を流しながら報告して下さる方も少なくない。

以下、その報告例を挙げる。

「講義内容を実践したら部下の動きが変わり、売上は17億円から30億円を超え、部下が会社を成長させてくれるようになった。本当に人生が変わった」。

「講座を受講後、人間心理に基づいて人と組織の助言ができるようになり、上場企業の社外役員にも就任できた。また、顧問先が増え、顧問料も増額できた」。

「講義内容を実践したら業績が拡大。社員数は28名から100名を超え、全国7カ所に拠点を構えた。10年以内に社員数1,000名の目標が見えてきた」。

「顧問先に講義で習った内容を助言したら役員就任を依頼され、4,000万円の役員報酬を得るようになった」。

「受講後、講座の内容を活用したところ、離職率が55%を超えていた状況から年間の離職者をゼロにすることができた」。

「講義内容を実践したら契約の受注率はほぼ100%になった。経営支援もできるようになり、お客様から非常に感謝され、仕事に強いやりがいを感じている」。

「講義内容を社員に教えると30名中23名の営業成績が上がり、社員のやる気も上がった」。

06

公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

監査法人勤務時代は中小企業の経営者と名刺交換をする時、監査法人の名刺を見ると一緒にビジネスできる相手ではないと、急に自分に興味を持たれなくなったこと。経営の悩みや課題を引き出すことで会話を盛り上げ、興味を持ってもらうようにしていた。

監査という仕事に関しては、クリエイティブな要素が少なく、単純作業が多いこと。毎年の業務がルーチン化され、マンネリ化すること。誰がやっても結果は同じような仕事が多く、個性が発揮できないこと。二重責任の原則により、監査クライアントに対しては経営のコンサルティングをしてはいけないこと。これらの悩みは監査業務以外の仕事に就くことで乗り越えた。

07

人生の目的と公認会計士という資格

数字の背景には人の行動があり、行動の背景には心の動きがある。そのため、数字を良くするためにはお客様や従業員の心を動かし、行動を変えていく必要がある。だからこそ数字の専門家が心理学を教える必要があり、この両面からの経営指導を行えるのは公認会計士という資格の信頼があるからこそ。

数字は客観的に現状を把握する上では必ず必要になるものであり、現状把握を間違えると経営コンサルティングの提案内容も間違ったものになりかねない。特に、損益分岐点や部門別損益を明確にする管理会計は経営改善のためには効果的なツールとなる。そういった観点は税理士にはあまりなく、公認会計士が強みを発揮する分野である。

また、心理学というと世の中的には小手先のテクニックのようなネガティブな印象を伴うこともあるが、公認会計士として経営の現場の実態と数字に基づいて心理学を伝えることで、強い説得力を持つようになり、聞き手も納得して講義内容を実践するようになる。その結果、受講生が現場で高い成果を出すことに繋がっている。そのため、公認会計士という資格と心理学の組み合わせは私にとって不可欠のものであると言える。

これらの観点から、経営・ビジネスと人の心の関係について人に伝え、一人でも多くの人のビジネスも人生も豊かにしていくことが人生の目的である。

藤田 耕司さん

08

これから成し遂げたい事、将来の夢

今後、日本は①少子高齢化、②AI化・機械化、③グローバル化の3つの流れを迎えることになる。そういった時代の流れの中で、少子高齢化によって後継者不足に悩む日本において次世代を担う経営者とその経営者を支える経営参謀を育て、日本のGDPを上げていくための一助になる活動を広げること。また、AI化、機械化が進むことで、人間に残される仕事は心や気持ちを扱う仕事に絞られていく中で、その分野で付加価値を発揮できる人材を育てていくこと。

そのための具体的な方法の一つが、全国で経営心理学を伝えながら経営心理士を育て、経営者や経営を支える経営参謀が継続的に経営の学びを深めるための場を設け、従業員のモチベーションを上げる、マーケティングや営業の勝ちパターンを見つける、といったことの支援をする仕組みを作ること。

また、ほとんどの仕事がAI、機械にとって代わられる数十年後の未来においては、圧倒的な格差が広がること、あるいはベーシック・インカムの導入によって人間は仕事をすることなく収入が得られるようになることが予想されるが、いずれにしても今の時代にはない新たな価値観が必要になる。その価値観について、多くの人の支えになるような新たな考え方や生き方を示していくことも将来の夢である。

藤田 耕司さん

09

キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス

今後の日本は、①少子高齢化、②AI化・機械化、③グローバル化という3つの流れを迎えることになります。どのようなキャリアを歩むかは、こういった時代の流れと自分がやりたいことの2軸で考えることをお薦めします。

また、数字が読めて、経営の全体像を把握できて、多くの会社の経営の実態まで見ることができる公認会計士という仕事を通じて得られる経験は、かなり汎用性が高いものですので、その経験を基に発想の枠を取っ払って様々な分野にアンテナを張っていただきたいと思います。そのためにも様々な業種・業界の人と積極的に交流を持つことをお薦めします。人のご縁は自分の可能性を大きく広げてくれますので。

独立を考えるのであれば、2年は無収入でも食べていけるくらいの貯金をしておくことをお薦めします。また、いきなり独立するのではなく、副業禁止の規定に抵触しない範囲で、現在の仕事と並行して独立の準備を進めることも重要だと思います。独立の準備として具体的には、顧客開拓をする、新たに始める事業の商品・サービスを使ってもらってフィードバックをもらって品質を向上させていく、そのビジネスモデルで事業をしている人の話を聴く、そういった人脈を開拓する、各種勉強会や交流会に参加する等が挙げられます。

市場が激しく変化する時代においては、動かないことはむしろリスクであり、市場の変化に合わせて動くことの方が安全であると言えます。今、所属している組織がそういった時代の流れに合った動きをしているのであれば、その組織から無理に離れる必要はありませんが、その組織が市場の変化に対応していないと考えるのであれば、早めに動くことも検討すべきでしょう。会計業界はこの5年程はそこまで大きな変化はないと思いますが、その先は一気に市場が変化するのではないかと個人的には考えています。その場合、この5年でどんな準備をするかで、その先の展開は大きく変わるでしょう。

いずれにしても、自分の頭で時代の流れを読み、しっかり考え、フットワーク軽く動ける姿勢を持つことを強くお薦めします。