
PwC税理士法人
国際税務/ディールズタックスグループ(ITS/Deals Tax) シニアアソシエイト
N.N
柔軟性と機動力で未来を拓くプロフェッショナル
兵庫県出身 兵庫県在住
神戸大学経営学部

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キャリアサマリー
会計士試験を受験するきっかけは、大学時代にリーマンショックが発生したことでした。就職状況が厳しい中で、多くの同級生が会計士試験の勉強をしていたため、公認会計士の仕事内容をよく理解しないまま、軽い気持ちでチャレンジしました。試験に合格し、2013年に大阪の監査法人に入所しました。そこで、メーカーや商社などの監査業務を経験しました。その後、日系自動車部品メーカーに転職し、決算業務を中心に経理実務経験を積みました。2019年にはPwC税理士法人に入所し、ローカルファイル、マスターファイル、CbCRの作成やAPA対応などの移転価格業務を担当しました。現在は、税務申告、グループ通算制度、国際税務アドバイザリーなどに係る業務に従事しています。
02
監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ
大手監査法人では、重要な監査上の判断は基本的にインチャージ以上が行い、スタッフの私はリスクが低く、難易度も高くない勘定科目を担当することが多かったです。しかし、会計士の独占業務である監査の現場を経験したことは、私の会計士としてのキャリアの幅を広げる意味でもプラスであったと感じています。私の監査法人での3年間は、西日本各地に支社があるクライアントを担当していたため、1年を通して出張三昧でした。沖縄など、さまざまな土地への仕事は楽しい思い出です。
期末監査時には月曜日から土曜日まで東京のクライアントで往査し、土曜日の夜に大阪に戻って、また月曜日の朝には東京に戻るという生活が3週間続いたこともありました。受験時代には全く想像していなかったほど、体力面でかなりハードな仕事であることに驚いた記憶があります。現在ではリモートワークも進み、監査の働き方も変わっていると思いますが、当時はもう少しゆとりのある働き方をしたいと考え、修了考査合格のタイミングも重なって、監査法人を退職することとしました。
退職後は、事業会社に転職し、経理部門で決算業務や開示、監査対応を行いました。1年を通して期末決算時だけは忙しかったですが、その他の時期は比較的業務負担が少なく、体力的にも十分こなせる業務量でした。また、監査対応を通して、監査する側の立場だけでなく、監査をされる側の気持ちに立てたことが良い経験となりました。しかし、重要な局面で公認会計士として会社に貢献できるほどの経験や知識が不足していると実感する場面も多くあり、公認会計士としてのスキルアップを図るため、再びファームで勉強したいとの思いが芽生えてきました。これまで監査法人や事業会社で専門としていた財務会計とは少し異なる角度からアプローチしたいと考え、当時税務にはほとんど馴染みがなかったものの、PwC税理士法人にチャレンジすることとしました。

03
今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス
PwC税理士法人において現在は、申告業務(コンプライアンス)やCFC、GloBe ruleなどの国際税務業務(コンサルティング)に従事しています。コンプライアンス業務では、監査法人からの依頼でタックスレビューを行うこともあります。税制改正のキャッチアップや細かな特有の論点をフォローし、税務に関する全体的な知識の底上げを図ることができています。
コンサルティング業務は、コンプライアンスに係る業務で得た知識や経験をベースに、より専門的なサービスを提供するものです。コンプライアンスだけでは業務の幅が狭くなると感じるため、今後もコンサルティングに積極的に関与していきたいと考えており、現在は50%ずつの割合で従事できるよう調整しています。
複雑なクロスボーダー税務などではわからないことも多いですが、失敗してもそこから学び、次に活かす経験値にすることが重要です。今わからないことがあっても、やってみるうちにわかるようになることもあるので、苦手分野を作らないようにフットワークを軽くし、とりあえず色々試しています。キャリアの相談に乗ってくれる上司がいることや、実際に現在7割ほどは東京のクライアントの仕事をしているように、地理的な制約なく働けていることなど、さまざまな業務の機会に従事できる環境が整っていることにも感謝しています。
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あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性
公認会計士としての素地があることは、税理士法人で働く上での強みとなっています。例えば、税法や会計基準の改正に伴い、有報の税金に関する注記が変更されるタイミングで、クライアントから質問を受けることがあります。税理士にとって有報の開示はとっつきにくく、関与する機会があまりない領域ですが、会計士にとっては対応のハードルは高くありません。税務は専門性が高く、会計士が苦手意識を持ちやすい分野ですが、試験科目の租税法や修了考査の学習を通して税金の重要なポイントをカバーできているため、知識を深めていきやすい領域であると感じます。
また、監査する側と決算数値を作成する側の両方の経験を通して、さまざまな立場の視点で物事を考えることができるようになったことも私の独自の強みです。クライアントにサービスを提供する際には、監査人やクライアントの視点で考える必要がある場面もあり、前職での経験がそのまま役立っています。

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仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間
大変なこともありますが、仕事は楽しめているほうだと思います。仕事中に気になったことについて、自発的に調べたことが、別の場面で役に立つこともあり、知識や経験がつながったりします。かつてスティーブ・ジョブスがスタンフォード大学で行った有名なスピーチがあります。それは「将来をあらかじめ見据えて点と点をつなぎ合わせることはできなくても、後になって点と点をつなぎ合わせることができる。だからいずれ人生のどこかで点がつながって実を結ぶと信じて目の前のことをやりなさい」という内容です。私はよくこの言葉を思い出し、監査法人や事業会社での経験も含めて、あとから振り返った時に点と点がつながるように、目の前の仕事に取り組んでいます。また、自身の成長だけではなく、仕事を通じてクライアントの役に立てることは、私自身、大きなやりがいとなっています。
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公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか
業務の感覚をつかみ、自分の中で軌道に乗れるまでの間が最も大変であると感じます。特に、コンサルティング業務において新たなプロジェクトにアサインされたばかりの頃は、うまくできるか不安な気持ちでいっぱいでした。しかし、最初は上司の期待通りに動けなかったり、クライアントの意図が汲めなかったりしても、半年から1年経過すると業務の進め方がわかってきて、スムーズにいくという経験が何度かあります。石職人が石を99回叩いても割れなかったが、100回目で突然割れるという話があります。これは、100回目に割れるとわかっていて叩くと手を抜いてしまうので、100回叩き続ける間今割れると思って真剣に叩き続けないと100回目で割れないという話だと思っています。それと同じで、最初苦しんでいても、忍耐強くやり続けていれば上手くいくときがきます。私自身いつもそうできているわけではありませんが、この考え方や経験は、新しい仕事にチャレンジする原動力にもなっています。何も状況が変わっていないように感じても、少しずつ変わっているはずなので、集中して継続することが大事だと考えています。
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人生の目的と公認会計士という資格
会計士の資格は、仕事における選択肢が多いことがメリットですが、岐路に立つたびに、自分にとって最善の決断をできる柔軟性を持っていたいと考えています。チャンスは誰にでも巡ってきますが、そのチャンスを掴めるのは、チャンスを掴むための準備ができている人だけだと思います。日々の心構えが重要です。
受験中は合格することがゴールと思いがちですが、公認会計士は資格取得後も大変です。想定を超えるビジネスが日々生まれ、目まぐるしく進歩・変化する状況で、新たな会計基準や税制も整備されるため、会計士である限り勉強は永遠に終わりません。また、資格があるかどうかに関わらず、仕事をするうえでは常に謙虚な気持ちでいなければならないと考えています。
現在、会社や一緒に仕事をしているチームメンバーのおかげで、気持ちよく働ける環境が整っています。自分が自分らしくいられることが、私にとって公認会計士という資格の大きな魅力です。

08
これから成し遂げたい事、将来の夢
ビジネスにスピードが求められる時代であるため、柔軟性や機動力をもって仕事に取り組んでいきたいです。また、クライアントに質の高いサービスを提供できるよう、自分自身が日々スキルアップし、法人に貢献したいと考えています。
いつか自分の中で準備が整い、チャンスが巡ってきた際には、米国でも仕事をしてみたいと思っています。デジタル課税導入の背景として、米国の巨大IT企業は世界経済や国際税務に大きく影響を与えており、米国では新しいビジネスや企業が次々と生まれています。シリコンバレーやサンフランシスコ、シアトルなどで仕事をしてみたいと思っています。日本企業が進出しているかどうかに関わらず、国際税務にも影響力があり、優秀な人が世界中から集まる場所で仕事をする機会を得られたら良いと考えています。USCPAの資格を取得後にオハイオ州で仕事を始めた税理士の友人をはじめ、米国で仕事をしている友人が何人かおり、彼らの存在も私にとって大きな刺激になっています。
チャレンジをし続けたいですが、先のことはわかりません。まずは目の前にある業務に全力で取り組み、仕事を楽しみ、毎日よく眠れて、ご飯が美味しく食べられたら十分です。日々の小さなことにも幸せを感じ、些細なことに感謝できる人間でいたいと考えています。

09
キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス
私はまだ誰かにアドバイスをできるような立場ではありませんが、少しずつでも前に進み続けることを、自分自身に日々言い聞かせています。仕事も勉強も先は長いため、走り続けず、たまには立ち止まって休んでも良いと思います。しかし、いつまでも休んでいるのではなく、また立ち上がって、少しでも前進を積み重ねていくことが重要です。そうすることで、いつか成長を実感できるときが来るのだと思っています。


