横張清威(よこはりきよたけ) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

弁護士法人L&A

代表

横張 清威 よこはり きよたけ

会計士弁護士が得意とする分野を追求し、マーケットの確立を目指す
革命家タイプ
革命家タイプ

1976年6月25日生まれ(48歳)
東京都出身 ・ 非公開在住
明治大学法学部

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

会計士試験をパスした後に監査法人アヴァンティアにて監査業務に従事しましたが、その際も法律事務所の仕事があったので非常勤扱いでした。それでも、年間半分くらいは監査法人で仕事をしていたと思います。
3年ほど監査法人と法律事務所の双方で働く状態が続いた後、法律事務所オンリーに軸足を戻しました。
このように、どちらかというと弁護士と会計士で比べると、私の場合、弁護士業務が常に中心に位置しています。会計士の資格と経験は、オプションとしての位置付けとなります。
しかし、会計士の資格と経験は、弁護士業務に非常に大きく影響を及ぼしています。たとえば、一つの資料や事実を目の当たりにしたとき、瞬時に法律的な側面と財務的な側面の双方から検討を行っています。その結果、法的には問題ないが、財務的に問題があるという結論に至ることも多くあります。また、相手の弁護士が主張している事実が、会社の内部統制プロセスの観点からあり得ない主張であると瞬時に見抜けることもあります。
このように、監査法人で培った知識と経験は、現在の弁護士業務に多大な恩恵をもたらしています。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

弁護士業務は基本的にトラブルの解決であるため、非常にクライアントから感謝されることになります。
これまで数多くの事件を扱ってきたのですが、その多くは残念ながら守秘義務の観点からご紹介することができません。
公表されている事件でいうと、将棋棋士の三浦弘行九段のソフト不正疑惑騒動に関与したことがあります。この事件を簡単に説明しますと、三浦九段が対局中に自身のスマホ等を通じてソフトの指し手を見たのではないかという疑惑をかけられたものの、そのような事実はないと証明した事件になります。
将棋のプロとして活躍するためには、日本で将棋連盟に加入せざるを得ません。日本以外にもプロとして活躍できる囲碁とはこの点が異なります。そのため、日本の将棋界でソフト不正疑惑をかけられたままであると、今後のプロとしての生活に多大な支障を来たしてしまう、一生の問題となるのです。
一方で、不正を行っていないことを証明することは、「悪魔の証明」であり極めて困難です。また、裁判によって解決することになると、疑惑の解消まで何年もかかってしまいます。
何度も深夜に及ぶまで協議を行い、試行錯誤した結果、第三者委員会を通じて証明するという方法に漕ぎつけ、比較的短期間に疑惑が間違いであったことを世間に知らせることができました。
このように、クライアントの一生にかかわる問題に携わることができ、感謝をされるという弁護士業には、今でも非常にやりがいを感じています。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

監査業務はクライアントから報酬をもらいつつ、クライアントが作成した決算書等の問題点を指摘するという側面があります。そのため、利害関係がない税務署のような組織と比べると、追及が甘いのではないかと指摘されることがあります。
一方で、弁護士業は、クライアントから報酬をもらうものの、クライアントの主張を全面的に押し出せばよいのだから、このようなジレンマが存在しないと言われることがあります。
しかし、実際に双方の業務を行ってみると、それほど変わりはないと感じています。
弁護士業でも、クライアントが違法なことをしようとしていればストップをかけます。また、間違った対応を取ろうとしていても同様です。専門家としての立場から、クライアントの利益保全を図っているということになります。
一方で、監査業務でも、クライアントが誤った決算などを行おうとしているときに、クライアントの意向を尊重して適正意見を書こうとはしません。そこは、監査業務のプロとしてストップをかけますし、そのことがクライアントの利益に資すると考えているのです。
このように、一定のルールの枠内でクライアントの利益を守ろうとしているという点で、両者は共通していると考えています。

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