K.I. | ページ 3 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

PwC税理士法人

移転価格部(TP)

シニアマネージャー

K.I.

航空宇宙産業の発展に情熱を燃やす税務プロフェッショナル
アナリストタイプ
アナリストタイプ

1977年5月1日生まれ(47歳)
東京都出身 ・ 神奈川県在住
東京工業大学大学院 総合理工学研究科 人間環境システム専攻

7人生の目的と公認会計士という資格

人生の目的と聞かれると壮大すぎて、自分自身の言葉で回答するのは非常に難しいが、私は7歳の時に父(享年36歳)を交通事故で亡くしているため、36歳という年齢が自分にとっても1つの区切りであると、漠然と考えてきた。父の影響もあり、幼少期の航空機との出会いや、学生時代の航空宇宙工学の勉強・研究、エンジニアの道をあきらめて総合商社での社会人をスタートさせたこと、そして公認会計士を志し無職となったことなど、家族や周りの人々の理解と支援がなければ、ここまで人生を送ることはできなかったと思っている。現在は37歳からの「第2の人生」に入り10年が経過したが、これからはプライベートのみならず、キャリアにおいても恩返しをしていくフェーズであると考えている。日々悔いのないよう、公認会計士としての資格を活かし、外部のアドバイザーという形でさまざまなクライアントへ支援することを通じて、クライアントの発展に貢献していきたいと考えており、願わくは、我が国の航空宇宙産業の発展に貢献できたら非常に嬉しい。

8これから成し遂げたい事、将来の夢

日本の航空宇宙産業の発展に寄与することが、私のキャリアのゴールの1つである。我が国の航空宇宙産業は、個々の企業レベルでは世界トップクラスの技術力を持っている会社が多いものの、航空機の製造という観点からは、世界的なリーディングプレイヤーにはなれていないのが実情である。一方で、今年に入り改めて、国産ジェット機の開発・製造をスタートさせるというニュースを耳にした。国産ジェット機の開発・製造の実現は我が国としての悲願であり目標であるが、スタート地点に過ぎないと思っている。開発・製造に関わる企業は、慈善活動で実施しているわけではなく、最終的にはジェット機の製造・販売をビジネスとして軌道に乗せていく必要がある。私は技術分野からの貢献はできないが、移転価格を含めた税務の観点から国産ジェット機の製造・販売ビジネスやサプライチェーンの確立、軌道化に向けたアドバイスをすることが、私の最後の目標になると考えている。
そしてもう1つは、現在の移転価格コンサルティング業務を通じて、クライアントの体制構築に貢献することである。クライアントのビジネスの現場において、税務の検討が後回しとなるケースがある一方で、移転価格の問題から検討中の事業拡大を見送ろうとするケースもある。移転価格を含め税務に関しては、しっかりと準備・検討を実施し、適切な手当てをしておけば、リスクはミニマイズでき、ビジネスの障壁とはならないと考えている。このため、新規ビジネスの企画立案の段階から、クライアントの税務部門や私たちのような税務アドバイザーを巻き込む体制の構築、そしてビジネスの現場の方々への啓蒙活動が必要であると実感している。現在はクライアントの税務部門の方々とのやり取りがメインであるが、今後はもっとビジネスの現場の方々との接点を増やし、クライアントの体制構築に貢献できる仕事をしていきたいと考えている。

9キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス

ご存じのとおり、公認会計士は会計分野のプロフェッショナルであるため、クライアントや世間の方々から、会計・税務分野での活躍が期待されている。公認会計士という資格を取得することにより、キャリアの幅を拡げ、選択肢が増えるような説明や紹介をよく耳にする。この点については事実であるとは思うが、公認会計士の資格取得はゴールではなく、スタート地点である。公認会計士の資格取得までには、時間もお金も相当程度要する。ご自身のキャリアの目標や夢が、公認会計士の取得によって実現できるのかは、しっかりと事前に調査しておくことを強くお奨めする。特に、社会人として既にキャリアをスタートしている方は、これまでのキャリアをどのように活かすのか、そして活かせるのか、キャリアをストップしてまでやることが本当に自分にとってプラスなのかを考えておかないと、期待ギャップが生じる可能性が高く、せっかく公認会計士の資格を取得したにもかかわらず、後悔することもあるかもしれない。公認会計士を目指すと決断することは、大きな人生の岐路の1つである。ぜひ、公認会計士の資格が本当に必要なのか、自分の夢への近道なのかということに、再度思いを巡らせてほしい。

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