
Blue Works 株式会社
代表取締役
俣野 和仁
またの かずひと
「何をするか」よりも「誰と働くか」が大事。お金と時間はほどほどに、それよりも大きな裁量を持って自由に生きていきたい
1984年5月2日生まれ(42歳) 大阪府出身 東京都在住
関西大学 法学部 法律学科 卒業 2012年合格

01
キャリアサマリー
有限責任 あずさ監査法人 入所
有限責任 あずさ監査法人 退所
俣野公認会計士事務所 設立
Blue Works株式会社 設立
税理士法人Blue Works Tax 設立
■高校を中退
中学受験で奈良の東大寺学園中学校に入学。中学生時代はバスケ部に所属し、練習に励んでいました。
中学のバスケ部を引退し、そのまま東大寺学園の高校に進学すると、バイト・麻雀に明け暮れる日々を過ごします。やりたいことができて、知りたいことが知れて、お金ももらえるなんて、バイトはなんて素晴らしいんだと、色々なバイトを経験しました。バイト・麻雀に明け暮れ、さらに若気の至りで全治1か月の怪我をするなどで、出席日数が足りなくなり、高校にて中退。
ただ、その時は全く挫折とは感じず、何のために高校なんかに通っているんだろうと日々思っていたので、何の不安も躊躇いもありませんでした。何ならハクが付いたとさえ思っていました。
■バイト三昧
高校在学中好きだったバイトは、退学後も変わることなく、新たなジャンルにもチャレンジすることになります。
夜の世界で生きている人はどんな人なんだろうとの興味から、京都・祇園でクラブのボーイをやりました。
2年働いたのち、周りが大学に行く姿を見てふと不安になり、一応大学に行っておくかと思って大検を取得。どうせ受験するなら京大やろ、と思っていましたがそんな甘くはなく、結局センター利用で関西大学法学部に入学。大学に入ってからも、バイト好きは変わらず、前は夜の仕事の裏方だったので、次は表に立つ仕事をしようと思い、バーテンダーのバイトを始めました。
2年後、夜の仕事を計4年間勤めて、ついに気付きました。夜の店は、働くよりも客として遊びに来る方が楽しいことに(笑)。
その後、体を鍛えることが好きだったので、ガテン系の仕事をすれば、体も鍛えられて、お金ももらえて一石二鳥だなと思い、大学在学中からガテン系の仕事に就きます。
■人生で初めて将来のために今を犠牲に
思っていたよりも、汗水流してお金を稼ぐのは楽しく、モノ作りも好きでした。また、一緒に働く先輩・後輩にもとても恵まれ、在学中も含めて4年ほどなんの不満もなく働いた頃、ふと人生一回ぐらい本気で勉強してみようと思い、自分試しのために公認会計士試験の受験を決意。
今まで気の向くままに好きに生きてきたが、人生で初めて将来のために今を犠牲にする時間を過ごすことになります。
2010年秋から勉強を始め2012年に晴れて合格。
年齢からか社会不適格だからか、就活に少し苦戦してあずさ監査法人に入社。
■監査法人入社後
2013年にあずさ監査法人パブリック事業部にて、一般事業会社と公的機関の法定監査やアドバイザリー業務などに従事。リクルートPJのリーダーも務めました。また同PJが終了してからは、社外活動として公認会計士協会青年部の活動に従事しています。
■独立
約4年半の監査法人勤務を経て、2017年に独立。
「友人と共に働く」というかねてからの夢を叶えるための準備期間に入ります。
約1年の準備期間を経て、
・中学の同級生であるITエンジニア1名
・監査法人の同期2名
・浪人時代からの友人の証券会社OB1名
・大学時代からの友人の弁護士1名
の計6名で2018年にBlue Works株式会社を設立。代表取締役を務めています。
現在は、主にフリーランス(個人事業主)に対して、身近に感じられる専門家となることをモットーに、このメンバーで何かサービスを提供できないか試行錯誤しています。
02
監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ
ごくごく一般的な監査法人キャリア
監査法人では、偶然にも勤務期間の4年半ずっと連結のセントラルチームにいられたこと、少しPS分野の仕事があったこと、法人のリクルートPJに関与していたこと以外は、多くの監査法人勤務の方と同じ、一般的な業務内容であったと思います。最初の2年間は大手鉄道会社の監査チーム、あとの2年間は大手広告代理店の監査チームで働いていました。
監査法人で身に付けたスキル?
会計士最初のキャリアとして、監査法人に入ってよかったと今でも本当に思いますが、よかった点を具体的にあげるのがとても難しいです。
例えば、ハードスキルとしてこんな知識を身に付けました、とかこういう業務ができるようになりました、というのはぱっと思い浮かびませんし、あまり自分も興味がないのだと思います。
それよりも、「無茶ぶりを何とかこなす能力」「70点でいいからやり切る能力」「分かったふりをせずちゃんと確認することの大切さと難しさ」「個別具体的な事象まで落とし込めるヒアリング能力」「専門的な内容を誰にでも分かりやすく説明する能力」「仕事における重要性の概念」「まず行動することの大切さ」……etc、そんなぼんやりした、どこか抽象的なたくさんのことを学んだ気がします。
そして、このぼんやりした抽象的なことを身に付けたということは、ハードスキルを身に付けることと同様に、ちゃんと自分の能力になっていて、この能力はどこでも、どんな仕事でも使える能力だなと今は思いますし、監査法人はそのようなスキルを身に付けるには、最高の環境だったと思っています。
やってみるしかない!えいやーで独立
監査法人入社当初は、なんとなく自分の興味がある広告業の仕事をやってみたいとか、アドバイザリーの仕事をやってみたいとか、やりたい業務というものがありましたが、働いているうちに「何をするか」ではなく、「誰と働くか」が、自分にとって大切なんだということに気付きました。
同じ「監査」という仕事をしていても、チームや上司やクライアントによって、自分のパフォーマンスが明らかに違うんです。
そんな思いを持ちながら、公認会計士の資格を取る時からの目標であった「独立」をすることにします。
「いつか独立する」と思いながらも、独立してやっていく自信はなく、不安でなかなか動けなかった時期がありました。
真剣に独立を考え始めたのは、2016年の初め頃。例え辞めるにしても、今の環境が嫌で、逃げるように辞めるのではなく、惜しまれて辞めたいというワガママがあったので、その時期には何となく自分の中でやった感があったのだと思います。
“今独立は無理かもしれないなぁ。なんだか不安だし。。ただ、これは自分のキャリアが足りないからかもしれない。もう少し監査法人で働いてみよう“
と思い、監査法人勤務を継続。ただ、アンテナを今より高く持とうと思って、先輩に独立会計士の人を紹介してもらい積極的に会いに行ったり、色んなキャリアの会計士に会おうと、協会の活動に参加したりしていました。
しかし、1年間、我武者羅に働いて振り返ってみたとき、独立に対する不安や自信はまったく変わっていませんでした。
“これはもうやってみるしかないのかなぁ”
そう思っていた時、会っていた独立会計士の先輩から、1つ独立後の具体的な仕事の話をもらえ(もちろんこれだけでは全然食べていけないレベルですが)、
“監査法人勤務中に、例え1個でも独立後の仕事が決まっているなんてチャンスはもう二度とないかもしれない。今だ!”
と、えいやーで2017年2月に独立を決意。
ここから、顧客ゼロ、特殊スキルゼロ、地場も人脈もゼロ、自分一人で完結出来る仕事もゼロ(笑)の状態からの開業が始まります。
お世話になったチームや法人にできるだけ迷惑のかからないよう、すぐ周りに伝え、2017年7月に退職することになります。

03
今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス
友人だけで会社を設立
僕は現在、監査法人時代の同期や昔からの友人と共に、Blue Works株式会社という会計・税務・ITのコンサルティング会社の代表を務め、同期で作った税理士法人の代表社員も務めています。いわゆる独立会計士の王道で、よくあるパターンのやつです。
やりたいことを見つけるのは難しい。。
僕は、会計士資格を取得する人の多くは、「何かこれと言ってやりたいことは見つかっていないが、何かを頑張って自分を試してみたいし、将来ある一定水準以上の経済力や社会的地位が欲しい」と考えた人だと思っています。弁護士や医者やパイロット等のように、幼少の頃から知っていて、憧れるような職業でもないと思いますし、正直、自分の場合は、会計士試験の勉強中も、受かった後も(実は今も)、いったい具体的に何をする職業なのか全然分かっていませんでした。
そんな職業に心からなりたいと思って憧れる人はいないのではないか、と思っています。
ちなみに僕の場合は完全にそうで、中学受験で、東大寺学園に入って以来、かれこれ10年以上真剣に勉強をした記憶がなく、昔周りに勉強が得意だと言われていたこともあって、果たしてあれは本当なのだろうか、と自分を試すために世の中で難しいと言われている資格をいくつかピックアップしてみました。
医者、弁護士、会計士……。
あまり苦しい勉強生活を長くしたくなかったので、この中で早く働ける資格がいいなぁと。
どうやら、医者は医学部に行かなくてはならず、そもそもお金がたくさんかかるらしい。そんなお金はない。
弁護士もロースクールに通う必要があって、少なくても2年ぐらいはかかるっぽい。
何やら会計士は、うまく行けば1年1発で受かることもあるし、受かればすぐに働けるらしい。
何する資格かは分からないけど、算数は得意だったし、どうにかなりそうだな、と受験を決意したくちで、自分が本当にやりたいことをこれまでに真剣に考えていませんでした。
「何をするか」よりも「誰と働くか」
ただ、自分の性格上、どんな仕事であってもいつか飽きることは分かっていますし、「何をするか」ではなく、「誰と働くか」が自分にとって大事なんだということも、監査法人での経験でより強い確証に変わりましたし、自分がやりたいことはまだ分かっていませんが、自分が身を置きたいと思う環境は分かっていました。
別にアーリーリタイアをしたいとも思いませんし(仕事しなくてもいいとなると、それはそれで飽きそうだし)、人的信頼のある仲間と長く楽しく仕事ができる環境を作りたいと思いました。
今は集まったメンバーと、何か世の中にサービスをローンチできないか日々、試行錯誤しています。
04
あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性
強いてあげるなら、
過去に色々なアルバイトを経験して、色々な境遇の人と仕事をしてきたせいか、あまり偏見がなく、公認会計士という資格に威張るほどのプライドもないため、馬鹿なことを言えたり、馬鹿な質問をできたりすることぐらいでしょうか?
あとは、やると決めたことを形にするのは得意かもしれません。これは監査法人時代に身に付いたのか?(笑)
長距離走は苦手ですが、仕事に対する体力はあるという気がします。これはガテン時代に身に付いたのか?(笑)
会計士の中では楽観的な方だと思います。これは生まれつきで、むしろ弱み?(笑)
同期や同級生と立ち上げた会社
今従事している業務内容は、とりとめて特徴もなく、IPO準備会社の非常勤監査役、税務顧問、会計顧問、会計監査、上場会社の経営コンサル等の他、コンサル会社や会計事務所からの業務委託でIPOコンサルや記帳代行や給与計算を行っています。〝The会計士”という業務内容だと思います。
独立したてで、経験値も少ないので、まずはできることを増やすために、機会があれば色々なことにチャレンジしようと思っています。
これらの業務に自分の強みが生きているとは思えませんが、今の会社のメンバーが集まったのは、日頃の行いがよかったのか(笑)、奇跡に近いと思っています。
人的信頼関係のあるメンバーで会社を立ち上げられたことは、一つ自分の目標を達成できたと言えます。
今はこのメンバーで継続してやっていくことが1番の目標で、そのためには成長痛や、適度に知的好奇心を満たすチャレンジングな仕事をすることや、ワークライフブレンドや、これらのバランスを取りながら、今何が自分たちにとって必要なのかを日々考えています。

05
仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間
同じ監査チームの後輩の退職
監査法人2年目の頃、1年目の後輩へのチューター制度が導入され、その制度の立ち上げメンバーを自ら買って出ました。しかしリクルートのPJや慣れない監査業務に日々追われ、後輩をケアするのはチューター制度の運営とチューター担当の1年目へのケアで手いっぱいという状況でした。
そんな中、同じ監査チームに入った後輩が半年で退職してしまいました。はっきりと理由は聞いていませんが、チームへの不信感であったと思います。
その時に、“自分は何をやっているんだろう。そうやってネガティブに退職してしまう後輩を減らすためにチューター制度を作ったのに、その遂行役が、自分が所属するチームの後輩のケアもできないなんて。。はっきり言って、遂行役失格だな”と思いました。
それ以来、Think globally act locally.は好きなフレーズです。
それ以外にもネガティブな退職を何回も見た
後輩だけでなく、先輩でも、何回かネガティブな退職を見ました。
その度に、“仕事で潰れちゃうのは本当に勿体ない。仕事なんて、人生を豊かにするための1個のツールなのだから、それによって潰れてしまうのは本末転倒だな“と思っていました。しかも、せっかく公認会計士という資格を取得したのだから、その資格をフルに活用すれば、豊かな人生を歩めるはずなのに、と。
そのような経験を経て、勉強をしている時は「資格を取ればバラ色の人生が待っている」とどこか盲目的に思っていたことが、果たして本当に実現できるのか、公認会計士という資格は本当に魅力的な資格なのか、いつか自分で実験してみたいと思うようになりました。
06
公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか
自分には向いていないのではないか
監査という仕事が、直感的に誰かの役に立っているとは思えませんでした。もちろん資本主義経済を支えるために必要な仕事というのは脳では分かっていますが、自分の目に映る人たちに感謝されるような仕事ではないと思ったため、もっと直感的に誰かの役に立つ仕事がしたいと思っていました。
また、クライアントに先生と呼ばれる文化にも違和感があり、もっと公認会計士が、クライアントにとって身近な存在であればいいのになぁとも思っていました。
会計士として生きることに悩みはある
どうやって乗り越えたかと聞かれると、特にまだ乗り越えられていないような気もします。
今でも、自分がやりたかった仕事はこの仕事なのだろうかと思うことはしばしばあります。
独立後は、会計士の仕事をすることも一つの選択肢で、資格に捕らわれることなく、何を仕事にしてもいいわけですが、とりあえずは自分の武器として、人的信頼のある仲間と長く楽しく仕事ができる環境を作るという目標達成のために、公認会計士という資格を存分に使ってみることにしました。
まだ、会計士として何かをやり遂げたわけでもないし……。
早く会計士を卒業したいのかもしれません(笑)。
3年後には全く違う仕事をしているかもしれませんね。
07
人生の目的と公認会計士という資格
自由に生きること
適度な経済力と、適度な時間と、大きな裁量を持って生きていきたい。
これが今時点でできる、自分の中の自由の定義です。仕事は好きですし、アーリーリタイアしたい訳でもありませんが、仕事のせいで他の楽しいことができなくなるのは嫌です。
今は、将来そんな夢見る生活を実現するためにワーカーホリックモードですが、早く実現したいと思っています。
公認会計士という資格の魅力
もともと会計士の資格を勉強している時から、いつか独立したいと思っていましたし、資格を取ればそれが可能だと思っていました。逆に、資格がなければ独立へのハードルはとても高くなり、そこまでリスクテイカーではない自分の性格から、独立への道を踏み出すのは難しいのではないか、という自己分析がどこかにあったのだと思います。
僕にとって資格は、何かに大きく依存することなく、素直に自分で自由な意思決定をして人生を歩むためのツールだと思っています。会計士として仕事をしていくのであれば、どんな道を選んでも食いっぱぐれることはないでしょうし、何かを選ぶことで、極端に他の何かを犠牲にすることもないと思います。
例えば、やりたい仕事をするために、生活を脅かされるほど経済的に苦しくなるなんてことも聞いたことがありません。もちろん会計士としての仕事でなければあると思いますが。
会計士の仕事の中でも、監査法人に所属し続けること、コンサル会社に転職すること、組織内会計士として生きていくこと、独立すること、まだまだあると思いますが、たくさんの選択肢の中から自分の積極的な意思で選択できることも、この資格の素晴らしさだと思っています。
また、当然に会計士とは全く異なる仕事を選ぶこともできます。
会計士として生きる選択肢がある分、人生の選択肢が増えているのではないかなぁと思います。

08
これから成し遂げたい事、将来の夢
より魅力的な業界へ
将来の夢は、自由に生きること。
さらに貪欲に言ってしまうと、自分が他者からも羨ましがられ、認められるような存在になって、今よりも会計士業界がより魅力的な業界になることに、少しでも寄与できれば嬉しいと思っています。
世の中の会計士っぽい会計士というのが、今はメガネをかけて、がり勉で、書類の山に埋もれて電卓叩いているイメージだと思いますが、もっとイケてるイメージになったらいいなぁと思います。
どんなイメージがイケてるのかは難しいですが、少なくても今のイメージはイケてはない気がします(笑)。
たまたま入ったこの業界ですが、自分がいる業界なのだから、他からも羨ましがられる業界になったらいいなぁと思っています。
会計士を卒業
さらに貪欲に言ってしまうと、会計士として何かをやり遂げて、会計士を卒業したい気持ちもあります。
その後は、本当にやってみたいこと、僕の場合はクラブミュージックがとても好きなんで、まずはDJになってみたい、とか。あとは、漁師とか、飲食店の経営とか。ジャンルはてんでバラバラですが(笑)。

09
キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス
自分に素直であること
キャリアを模索している会計士や会計士受験生ということは、僕の持論だと先述の通り「まだやりたいことが見つかっていない人」だと思うのですが、もしやりたいことが見つかったら、それが会計士の仕事と全く関係なかったとしても、やりたいことをやった方がいいと思います。
会計士の資格が1番有効に使われるのは、セーフティネットとしてだと思っています。
とても俗な発想ですが、よく社会貢献とか世の中をもっとよくしたいなどという話を聞きますが、あれは嘘です(笑)。いや、嘘ではないけれど本質ではないというか。
まずは自分が幸せになること、その後に自分の目に映る人を幸せにすること、そして最後に社会貢献とかそういう話になるのだと思います。
自分が幸せになるための努力を諦めないでください!
欲しいものは欲しいと言える勇気を持ってください!
会計士の資格は、自分が幸せになるために使えるいいツールだと思いますよ!


