M.O. | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

PwC税理士法人

移転価格部(TP)

シニアマネージャー

M.O.

柔軟な視点と積み重ねで道を切り拓く
先生タイプ
先生タイプ

40代
広島県出身 ・ 東京都在住
大阪大学経済学部

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

会計士であり、かつ移転価格の専門家であるという希少性、かなと思う。PwC税理士法人の移転価格部では公認会計士は少数派で、Big4と呼ばれるファームも同じような割合、さらに中小の税理士法人ではもっと少ないと仮定すると、国内に100人もいないのではないかと想像している。
私はこれまで、自分に足りないスキルは何かを考えて職や業務を選んできており、税務経験がないため税理士法人に、英語スキルが不足しているため移転価格部に、事業会社での経験がないため出向にといった形で選択してきた。足りないものを補いながら、自分の市場価値をいかに高めるか、周りからいかに求められる人材になるかを考えた結果が、現在のキャリアにつながっていると感じている。
性格的な面では、あえて挙げるなら、引き受けた仕事は最後までやる責任感の強さ、であろうか。新しい仕事や難易度の高い仕事に対しても、最後までやり通す強い責任感は、ビジネスパーソンとして重要なポイントだと考えており、大切にしている。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

月並みではあるが、クライアントにありがとうと感謝され、クライアントの役に立ったと思える瞬間が何よりうれしい。会計処理や監査法人への説明を踏まえた移転価格に関するアドバイスができた時や、出向先の方から「出向をもっと長くできないか」とコメントをいただいた時などは純粋にうれしかった。
また、関与した二国間APAで、無事両国の税務当局が合意に至った際には、コンビニエンスストアやスーパーマーケットでこの案件に関わる製品を見かけると、これらが無事に国内に流通していることの一翼を自分が担ったんだと感じ、うれしかった。移転価格部では具体的な製品のグループ内価格について考えるので、申告書作成の部門よりも、クライアントやその製品について一歩踏み込んだ情報に触れられるというのも、移転価格業務の魅力の一つであると思う。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

移転価格コンサルティングは自分には向いていないのではと思ったことがあった。移転価格は、よく答えが無いと言われる。100人いれば100通りの答えがあり、条文のような明文化された拠り所や理論的に説明してくれる書籍も少ない。経験が物を言う場面も多く、会計士試験を勉強してきた人にはモヤッとすることも多いと思う。私自身、何年やれば正解が出せるようになるんだろうと悩んだ時期があった。
結果論ではあるが、そのような時期に産休・育休を取ったり、出向をしたり、少し環境を変えてみたことが良かったのではないかと思う。特に出向では、自分の経験が無駄ではなかったと実感できたことで、正解は一つではないんだということにようやく納得できた気がする。

産休・育休・出向などそこまで大きな変化でなくても、例えば通常の業務にプラスしてアドミ関係の業務に関わってみるなど、ちょっとした変化をつけることもお勧めである。上司からちょっと手伝ってと言われて、現在スタッフの採用活動や社内の評価プロセスに関する業務に関与しているが、今まで手に取ったことの無かった人事関係の本を読むことにつながったり、通常業務に今までとは違った目線を加えることができたり、通常業務が新鮮に見えてやりがいを感じたり、といったことがあった。少しずつ環境を変化させながら、愚直に1つ1つ積み重ねていくことで、なんとか十数年この仕事を続けることができたのだと思う。

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