上原丈弥(うえはらともや) | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

海外インターンシップを通じて次世代リーダーの育成に寄与。経営者とともにビジョン実現に向けて奔走する24歳の若きCFO

上原 丈弥

うえはら ともや

生年月日
1993年11月16日(25歳)
所属企業
タイガーモブ株式会社
所属部署
役職
CFO
最終学歴
慶應義塾大学 経済学部 卒業
出身地
神奈川県
現住所
東京都
1キャリアサマリー
2016年03月
慶應義塾大学経済学部卒。
2016年04月
PwCあらた有限責任監査法人、第3金融部入所。
2018年01月
タイガーモブ株式会社入社、現在に至る。
※現在所属しているタイガーモブ株式会社は、大学4年時に法人設立に関与しておりました。
※並行してプロボノを実施しておりました。
(NPO法人Accountability For Change、NPO法人かものはしプロジェクト、NPO法人Light Ring.)

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この会計士のタイプは?

アーティストタイプ
内向的
臨機応変型
大局タイプ
個人主義
伝統型
外向的
計画管理型
こだわりタイプ
集団主義
革新型
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計画性を持って取り組むより、臨機応変に柔軟な態度で仕事と向き合う傾向にある。
しかしプレッシャーの強い状況や予想外の出来事が起こるとストレスや不安を感じがちである。
内向的な側面もあるが、人を思いやることができるため周囲との協調性も高い。
また新しい考えや意見を否定せず好意的に受け止めることができる。
物事を抽象化して考えることができるため、深く考えた上で意見を発することができる。
このタイプの会計士は回答者全体で、
3.3%います。
2監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ

小さい頃は、自由な子供でした。長男だったこともあり、チヤホヤされて育った覚えがあります。おじいちゃんの家に行くと、いつも近所のハローマックというおもちゃ屋さんに行き、トミカやプラレールを山盛り買ってもらっていました。父方の実家は毎年親戚20名が集まるほど広い家でしたが、1階から2階までフルに使ってプラレールのコースを作成し、家中トーマスを走らせていました。

幼稚園から中学2年生まで、ずっと公文式に通っていました。勉強することの楽しさは、ここで学びました。高校が付属校であったため、大学受験をせずにエスカレーターで進学。地元の中学の友人たちが大学受験をしている中、それを苦労なくパスしたことに少し罪悪感があり、大学に入学後は勉強しようと決めていました。高校の同級生が勉強していたこともあり、会計士試験の勉強を開始しました。将来のことを考えていたわけではなく、単に会計士試験の勉強が楽しくて続けていました。知識が増え、問題が解けるようになっていくのを楽しんでいました。

大学3年生の2015年11月、無事に合格しました。ただ、上記の反動で、特に将来のことを考えていたわけではなかったため、進路で悩みました。少なくとも思考停止状態で監査法人へ就職することだけは避けたいと思っていたものの、いろいろ迷走していたと思います。東京ビッグサイトで行われていた就職イベントに潜り込んで、「会計士の採用はやっていますか?」と聞いて回ったりしていました(笑)。

そんなある時、「普段の自分が行かないような環境に飛び込んだら何かが変わるのではないか」と思い、同年12月に“年末年始インド合宿”という、インターンシップの斡旋会社主催の短期海外研修プログラムに参加しました。これが転機となります。このプログラムにファシリテーターとして参加していたのが現在の会社の代表です。

20名参加していたせいか、プログラム中は代表と特別絡みはありませんでした。ところが帰国後、いろんなイベントに呼ばれて彼女の話を聞くうち、「この人と将来一緒に仕事ができたら、面白いかもしれない」と思い始めます。雰囲気や発せられるパワー、周りに自然と人が集まってくる求心力。きっとこの人は、リーダーとして世の中を変えていく人なのだろうな、そう思いました。

そして大学4年生、プログラム参加から1年後、彼女が起業をすることを聞きつけ、タイガーモブ株式会社の法人設立を手伝いました。会計や会社設立の知識があって、かつ暇にしている人が彼女の周りにいなかったため、手伝わせていただけたわけです。設立時は、手続きだけでなく、事業計画や財務計画も作ります。5年後、10年後会社をどうしていたいか、世の中をどう変えていきたいか、そうしたインパクトを数字として落とし込むとどうなるか。それらを考えるのがすごく楽しかったということだけは、忘れずに覚えています。

PwC入社後は、第3金融部にて資産運用業界の監査に携わりました。監査は自分に向いていると思いましたしすごく楽しかったのですが、設立時のワクワクを忘れられず、1年半で辞めて転職しました。そして今に至ります(転職前後のことは後述します)。

監査法人での業務

前述の通り、PwCでは第3金融部所属で、資産運用業界の監査に携わりました。もともと金融に興味があったこと、業界が成長しており将来性があること(銀行・保険セクターが下り坂の一方で、資産運用業界は拡大傾向)から、この部門を選びました。証券投資信託やプライベート・エクイティ・ファンド、資産運用会社の監査がメインです。

PwC第3金融部を選んでよかったこと

選んで良かったなと思う理由が、3つあります。

1つ目は、現在もそうですが、業界が成長過程だったことです。業界が成長していると、面白い仕事がたくさんできます。ちょうど在籍していた時、資産運用業界全体を見渡すと、ファンドによるM&Aの活発化、貯蓄から投資への大きな流れ、金融庁による業界の古い体質の改革を背景に、投資家・金融機関両サイドが活発に動いていました。このように、顧客の規模が大きくなったり、制度の変更が行われると、監査法人の仕事も増えていきます。初年度監査に関わったり、スチュワードシップ・コードやフィデューシャリー・デューティーなど新しい考え方へキャッチアップしていくことなど、知的刺激が多い環境でした。飽きが来る気配なく仕事ができたことはとても大きかったと思っています。

2つ目は、監査以外の仕事にも多く関与させていただけたことです。チームの業務効率化、資産運用業界全体の財務分析、同期での勉強会の企画など、手を上げればなんでも任せていただける環境がありました。おかげで、エクセルで分析をかけることとフォルダ整理が得意になりました(笑)。そういう雰囲気が部門全体にあって、積極性にフタをせず伸ばしてくれたことには、本当に感謝しています。入社1年目の夏に、2週間有給をとってカンボジアにプロボノへ行かせてくれるのは、監査法人くらいではないかと思います(笑)。

3つ目は、同期が優秀だったこと。自分よりできる人が多くて、すごく勉強になりました。なんだかんだで、これが一番大きかったのではないかと思います。

監査法人で学んだこと

監査法人で学んだことは、大きく2つあります。

1つ目は、仕事へのこだわり方です。監査調書を作成する時、効率性を頭におきつつも、質にきちんとこだわること。プロフェッショナルとして、アウトプットの質にどこまでこだわるべきか、その基準を学べたことは自分にとって大きな財産になっています。 監査のように手順が決まっている仕事でも、仕事の完成度はその人次第で変わってきます。何回チェックすべきなのか、どこまで言葉遣いに気をつけるべきなのか、文書の形式は、フォントは、文量は……気にすれば無限に時間は過ぎていきますが、その中でも最低限死守すべきラインは何か。そういうことを日々の業務から教わりました。素敵な上司に恵まれたと思います。

2つ目は、経営視点を持てたことです。たまに部門のパートナーの方からお話を伺うたびに、広い視野で物事を捉えることを学べたことも大きかったと思います。これから世界がどうなっていくのか、業界がどう変化していくのか、PwCあるいは第3金融部はそれにどう対応していくべきか、そこから下ろすと自分の仕事にどんな意味があるのか。仕事をする時にそういう視点があるかないかで、見える世界は大きく変わってきます。大事なことは、組織の末端にいたとしても、組織のビジョンと組織の外部環境を意識しつつ、それを自分の仕事とリンクさせることです。こういう意識で仕事ができると、めちゃくちゃ楽しいです。繰り返しになりますが、振り返って本当に恵まれていたなと思います。

3今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス

いまはタイガーモブ株式会社というスタートアップのCFOを名乗っています。仕事は、“バックオフィスなんでも屋”+“事業計画・全社戦略策定”+“法人営業”と、なんでもやっています。社員が2桁いない会社ですので、仕事は幅広いです。タイガーモブ株式会社は、海外インターンシップの仲介、ほかに個人・法人の海外研修、採用なども手がけています。海外インターンシップを通じて、次世代のリーダーたちを育成し、彼らが集う場を作ることが我々のミッションです。今後は、資金調達も絡めながら、日本人の海外に対するハードルを下げて、より多くの人に機会提供をしていきたいと考えています。

監査法人の頃と一番違うのは、役割を与えられるのではなく自分で定義することです。監査法人では、特に下の年次では、やるべきことがすでに決まっています。法人全体の方針があり、顧客がいて、上司がいて、仕事はある程度自動的に決まります。一方で、スタートアップでは、会社の将来ビジョンと現在のリソースから、自分のすべきことを逆算しなければなりません。組織も小さく、社内外の環境変化も激しいので、自分の役割を何度も見直す必要があります。

根本的には、“何のために働くのか”という目的の違いが、上記の違いを生んでいると思います。仮にPwCにいても、PwC Purposeを理解して、社会に信頼を構築するために仕事をしていれば、いまと変わらないのかもしれませんが、そもそもPwC Purposeなんてこと考えもしません(笑)。生活と自分のキャリアと同じチームの人たちのために働いているわけです。だから役割を考え直す必要もない。

でもスタートアップにいると、私の働く目的は“会社の目指す世界を実現すること”になります。それだけ抽象度の高い目的となると、具体的な仕事上の役割は常に見直さざるを得ません。だから常に慌ただしいし落ち着きませんが、そうやって役割を見直すことが、主体性だったり、仕事のやりがいに繋がっているのだと思います。自分の行動の一つ一つが会社の動きに関わっていることが感じられるのは、非常に刺激になっています。

スタートアップのCFOというキャリアが今後どのように繋がっていくのかわかりませんが、これから会社を大きくしていくために、資本政策と財務シミュレーション、事業ポートフォリオや全社リソースの配分など、鳥の目で俯瞰して会社を見ていくことが必要とされるため、そういうスキルを身につけていきます。最終的には、“参謀”や“フィクサー”のような、裏方だけど会社全体の意思決定に関わるようなポジションをとることを目指しています。

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