山口敬丈(やまぐちたかひろ) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社

Business Consulting _Technology Risk

マネージャー

山口 敬丈 やまぐち たかひろ

会計士とIT専門家の架け橋として"One Team"を目指す
チームビルダータイプ
チームビルダータイプ

1988年(36歳)
埼玉県出身 ・ 東京都在住
早稲田大学 教育学部社会学科 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

私の強みは、IT専門家でありながら、会計士として会計監査の経験があることです。
私の所属するTechnology Riskは、会計監査をサポートする立場にありますが、多くの人はSE、システムコンサル等のIT経験者であり、会計士はごく少数です。
Technology Riskには、私と同様に監査部門で働いた経験がない会計士が数名在籍しているため、監査部門と兼務する形で働くことが認められており、年間の半分を監査部門で働くことに決めました。

監査部門で働くことで、会社の業務プロセスや、実証手続についての理解を深めるとともに、監査部門がIT評価について苦労している点や、私たちの部署に期待していることも具体的に知ることができました。
また、今までの自分の経験や培ったスキルで、主査に近い立場で貢献できたことは、大きな自信にもつながりました。
一方でクライアントの経理担当社からの会計処理に対してアドバイスを求められた際は、自分一人ではうまく対応できず、会計について、もっと勉強していく必要があるなと痛感もしました。

このような経験を活かし、IT専門家の会計士として、会計士とIT専門家が一つのチームとして機能することに貢献できるのが私の強みです。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

スタッフの時の話ですが、ある時、監査部門から仕訳データを専用の分析ツールで利用きるように加工してほしいと依頼を受けました。
データ件数は1000万件程度あったので、Accessで加工して、分析ツールに取り込もうとしましたが、原因不明のエラーメッセージが表示され、ツールが利用できませんでした。
思考錯誤して、色々と試してみましたが、エラーは解消されず、監査部門と合意した期限だけが迫ってきましたが、直属の上司はとても仕事ができ尊敬している人で、その人に認められたいという気持ちから、自分の状況を隠してしまっていました。
ほとんど泣きながら、毎晩遅くまで事務所で作業していると、仕事上では全く関係ないマネージャーが「大丈夫?」と声をかけてくれました。
状況を打ち明けると、マネージャーはホワイトボートにやらなければいけない作業フローを書き出し、今の自分の位置と、解決方法を示してくれました。また、数日間、深夜まで自分の作業をフォローしてもらい、無事、期限内に作業を完了させるこができ、そのマネージャーにお礼をいうと、「アサインが違っても、同じ会社にいるんだから、下の子が困っていたら助けるのは当たり前だよ。でも、今後はちゃんと状況は報告するようにね」と一言いうだけでその場を去っていきました。
自分の仕事だけで精一杯のはずなのに、直接的に関係のない私の仕事を的確にフォローし、なおかつ労わってくれる姿勢にとても感動しました。このマネージャーのように、下からも慕われる人間になりたいと思っています。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

■スタッフ
IT内部統制の評価は、情報システム部門や内部監査部門とのやりとりがメインになりますが、ITの経験も監査の経験もない当時スタッフだった私は分からないことが多く、上手くクライアントと話すことができませんでした。
監査では、スタッフであっても、部長クラスの方と話をする機会もめずらしくなく、クライアントに対して、完全に腰が引けている状態でした。
なんとか、その状況を打破するために、まずはチームの先輩とクライアントとの会話をよく聞いて、理解できていないことが何かを明確にし、インターネットや本などで徹底的に調べました。
しかし、ITの分野は専門用語が多く、ふんわりとした理解しか得られませんでした。
そこで、一緒に働く機会のあった先輩方のそれぞれに同じ内容の質問をすることで、自分なりにも最も納得のいく答えを見つけていくということを繰り返しました。
また、人前で話す練習として、入所して2年目から新人研修チームの講師に手を挙げました。
他にも、クライアントと話す前に会話の内容を一言一句文章に起こすことで、会話内容を客観的にチェックしました。
そういった積み重ねを経て、気づけばクライアントと堂々と話すことができるようになっていきました。

■シニア
周りの同期が、監査に対して「ルーティンワークで飽きた」、「やりがいが感じられない」と言って辞めていく中で、監査の意義について考える時期がありました。
監査を適切に実施するためには、会社の業務内容を適切に把握する必要がありますが、それは思っている以上に大変なことで、とてもルーティンワークとは思えません。
自発的に多くのことを調べ、考えていく必要があり、新しい知識を習得していくことに面白さも感じます。
また、コンサル業務とは異なり、クライアントに対して直接的な貢献を感じる機会はあまりありませんが、職業的専門家が会計監査をすることは、社会的に要求されていることであり、そのような仕事に携われることは、誇れることであると私は考えています。

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